正負の数の加法のトランプでの導入 | メタメタの日

 中学受験を目的にしていない塾で小中学生を教えていたので、小6から中1に続けて生徒は来ていました。小63月は、算数の総復習で、計算問題(整数、小数、分数など)をやるだけという時間もありました。やる方もやらせる方もこれではつまらないので、ゲーム感覚を取り入れました。

 ノートを私のところに持ってこさせ、正解だったら1問ごとに青のチップ(玩具メーカーから百個単位で購入)を1個、間違いだったら赤のチップを1個渡し、間違いは正解になるまでやり直し。青のチップが10個たまったら緑チップ1個と交換(してもよい)。私のところに持ってくるのは1問ごとでもいいし、何問かまとめてもいい。授業の最後に、一人一人正解のチップ数と赤のチップ数を申告させ、黒板に正解のチップ数と不正解のチップ数とその差のチップ数を書いて、3部門の1位を確認する。(競争させて順位を付けるが、3部門にすることで順位を相対化したわけです。)

 このやり方に、正負の数の下準備をこめました。

 そして、中1の最初の正負の加減。(その前に、正負の数の意味の授業がありますが、割愛)

 (+3)(+2) は、黒板に青のマグネット3個に青のマグネット2個を加えることで、答を(+5)と確認します。

 (3)(2) は、赤のマグネット3個に赤のマグネット2個を加えることで、答を(5)と確認します。

 (1)(1) は、青のマグネット1個と赤のマグネット1個は、答が0と確認します。

 (3)(2) は、赤のマグネット3個と青のマグネット2個は、答を(1)と確認します。

以上が加法。

 続いて減法。

 (+3)(+2) は、青のマグネット3個から青のマグネット2個を取り去って、答を(+1)と確認します。

 (3)(2) は、赤のマグネット3個から赤のマグネット2個を取り去って、答を(1)と確認します。ここで、赤のマグネット2(2)を引いて無くすということは、青のマグネット2(+2)を加えてゼロにすることと同じだねと確認して、(3)(2)(3)(2)=-1 という計算を確認します。

 (2)(3) は、直前の確認から、「(3)を引く」ことは「(3)を加える」ことと同じだから、(2)(3)(2)(3)=+1 とするとともに、赤のマグネット3個と青のマグネット1個で (2) を作っておいて(確認して)、そこから赤のマグネット3個を取り去ることでも、(2)(3)=+1 を確認します。

 (+3)(2) という、正の数から負の数を引く場合も上と同様です。


(すぐ続く)