初夢はなぜ一月二日の夜に見る夢なのか | メタメタの日


この件には、私には仮説があるのですが、今、グーグッてみたら、宝舟がどうしたとかあって、だからどうした、という気になって、わが仮説に袖振りそうあうものは見つけられなかった。

 こういうことです。

「一日はいつ始まるのか。」

 クリスマスイブが、クリスマスの25日の夜ではなく、前日24日の夜になっているのは、昔は、一日は日没と共に始まったからで、25日は24日の日没とともに始まったから、24日の夜は、昔は25日だったから、それがクリスマスイブだった、という話しを聞いた記憶があるのですが、今、グーグッたら、ウィキペディアでも確認できた。

 で、もしこの西洋の考え方が、昔の日本にもあったとすると、一月一日(元日)は、大晦日の日没と共に始まった。しかし、大晦日の夜は、一晩中起きて酒を飲んでいたり、除夜の鐘を聞いたり、初詣に出掛けたりしていたので、寝なかったから夢を見ている暇はなかった。・・・ということよりも、元日は、除夜の鐘が鳴るときに(つまり子の刻、午前0時)に始まった。だから借金取りも取られる方も除夜の鐘を聞くまでが勝負だったという落語があったはずだ。それはさておき、初夢とは、元日が終わってから見る夢のことだったのだろう。だから、大晦日の夜から元旦にかけて見る夢は初夢ではなかった。

で、元日の夜に見る夢が初夢だとすると、元日の夜というのは、日没とともに始まるが、子の刻に一月二日に切り替わるから、それは二日のことで、初夢とは、二日に見る夢のことだった。初夢=元日の後に見る夢=二日に見る夢。

明治以降太陽暦の採用とともに、正式に二日の始まりは真夜中0時になったし、二日の午前0時過ぎに見る夢(すなわち元日の夜に見る夢)が初夢でも良さそうなのに、「二日に見る夢=二日の夜に見る夢」と定義がだんだんずれていって、現在は、二日が終わった後の夜に見る夢が初夢とされているのではないか。

 以上が私の年来の仮説なのですが、きちんと文献でフォロウされてはいません。しかし、ヨタ話し以上の確からしさはあるのではなかろうか。