それは、暑い夏のできごとでした。
1人でドライブに出発、その日は、富士山の裾のをぐるっと、一周するのを目的としていました。

山梨県のとある町に入ったとき、赤信号で止まっていると、
トントン、トントンと、窓をたたく音に驚かされました。
振り向くと1人の老女が助手席側の窓越しにこちらを覗いていました。
人の良さそうな老女でしたので、少し安心して、窓を開けて話を聞くと、
隣の町まで乗せていって欲しい、というのです。
隣の町は目的の方向ですし、こんな暑い日、
老人が外を歩くのも辛いと思い、
快く乗せてあげることにしました。
米パンの裏側 ※イメージです

走り出すと、老女は、隣町へ行く理由を話し出したのですが、
これがまったく不思議な話しなんです。

それは、

その老女の隣町に住む友だちが、昨日の深夜、自分のところに訪ねてきて、
「今、自分は死んだところだから、
 明日の通夜に来てくれないか

と言ったというのです。

それで、これから、その友人の家へ行くところらしいのです。
そんな事ってあるんですか?と聞くと、老女は、この辺では、よくある話しだというのです。
その他にも、地方の慣習など興味深い話をしてくれましたが、その不思議な話のことが、どうも気になって、他の話は記憶には残りませんでした。

2、30分ほど走って、隣町に入ってから、
「そこで降ろして欲しい」という場所で、老女を降ろしました。
ドアを閉め、いざ出発しようとすると、
窓越しに、お礼に饅頭を私に渡してくれました。
で、手を振りながら、車をスタートさせたのですが・・・・

走り出して、すぐミラー越しに後ろを見ると、
いないんです。・・・あの老女が・・・

米パンの裏側
すぐ車を止めて、探せば、近くにいたかもしれませんが・・・
その時は、そのまま振り向きもせず、
アクセルを踏み込みました。
人が死ぬとき、魂が抜けた分、重さが減るといいます。

しかし、体重計に乗ったまま臨終をむかえた話しなど
聞いたこともありません。

動物実験でもしたのでしょうか?




以前、自宅の中で犬を飼っていました。
ミニチュア・プードルという小型の犬種で、
もともとは猟犬だったのを改良して愛玩用に品種改良がおこなわれた種類なので、
実に活発な犬でほっとけば、一日中家の中を走り回っているほど元気な犬でした。

米パンの裏側

 走り回って疲れると、いつも寝ていたのが食卓のイスの上でした。
私が座ろうとイスを引き出すと重く、じゃまだから寝ている犬を
無理に起こそうとしてもガンと動こうとはしませんでした。
 もともと、その犬は妹が飼っていたものなので、
妹が結婚した後は、嫁ぎ先まで連れていき、
彼女に子供が出来てからは実家の方にひきとられることになりました。

 それから数年後、私はいつものように夕食のため座ろうと
イスを動かそうとすると妙に重いのです。
瞬間のことでしたから気のせいかと思いましたが、
そのことが飼っていた犬のことを思い出させてくれました。

米パンの裏側

 数日後、犬は元気かと思い実家に電話すると意外な事実を聞かされました。
 ちょうど、自分がイスの重さを感じていた頃、犬が死んでいたのです。

 霊魂に重さがあるのかなと、
考えたのはこの時でした。

横浜赤レンガ倉庫で行われている

Flower Garden 2011 から
5月8日までです

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側

米パンの裏側