ピアノとギター━━似ても似つかない楽器ですが、趣味楽器の2強というイメージから古くからライバル関係にあり続けた両者。果たしてどちらがマスターするのが難しいのでしょうか?
結論からいってしまうと、ギターのほうが断然難しい……というより、もはやピアノとギターを比較するのはギターに対して失礼です。
ピアノが幼稚園のお遊戯だったら、ギターはバレエのグラン・フェッテです。それほどの難易度の隔たりがあります。
たとえば、【ハッピー・バースディ・トゥ・ユー】という曲。ピアノの場合、簡単なアレンジのものだったら、よほどセンスがなく、よほど頭が悪くない限り、早い人で10分、遅くても1時間練習すれば誰でも両手で弾けるようになれます。
一方、ギターにはメロディー演奏とバッキング演奏の2種類があります。
メロディー演奏はピアノと同じようにドレミで奏でます。しかしギターのスケールは横一列に並ぶピアノとはちがい複雑です。さらにフレットと弦を寸分狂わぬ強さ、寸分狂わぬ位置でおさえないと正確な音は出ません。
ピアノは猫が鍵盤を踏んでもきれいな正確な音が出ますが、ギターというのはそうはいかないのです。
ギターで【ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー】のメロディーをきれいに弾けるようになるには、早い人でも3日はかかると思います。
さて、最後のギターのバッキング演奏というものなのですが……ピアノの難易度が1でギターのメロディー演奏の難易度が3とすれば、ギターのバッキング演奏の難易度は“10以上”といっていいでしょう。こればっかりは自分で実際にやってみればすぐにわかることです。
ヤフー知恵袋などを見てみると、『ギターよりピアノのほうが難しい』という意見が目立ちます。その中にはギターをそこそこ弾ける人がまじっているのですが、そうした人たちはただ単に【効率のいいピアノの練習の仕方】を知らないだけです。効率のいい練習の仕方さえ知ってしまえば、『なんだ、ピアノってこんな簡単な楽器だったのか……』と拍子抜けすることでしょう。
私はピアノを1年ほどやり、【エリーゼのために 弾き方】というキーワードでグーグル1位になったことがある記事も持っているのですが、ピアノはあまりに簡単すぎ、やりがいも極めがいもないのでやめることにしました。
ピアノが楽器の王様と呼ばれる所以は難易度の高さなどではなく、ただ単に外見の荘厳さや音色の美しさなどからではないでしょうか?