世界中のすべての貧困・失業者・経済的不公平を一夜のうちに消滅させる新世界観
……アセンション前のサッカー界は、ほとんど資金力でクラブの強弱がきまっていました。
しかしアセンション後は貨幣経済がなくなります。つまり貧富の差がなくなる、資金力の差がなくなります。よってアセンション後の新世界のサッカー界は、完全にドラフト制になります。
ドラフト制━━これによって“強豪クラブ”は誕生する可能性は高いですが、“ビッグクラブ”と呼ばれるクラブは消滅することになります。
スペインリーグはレアル・マドリードとバルセロナの2強時代がずっと続き、スコットランドリーグもセルティックとレンジャーズの2強時代がずっと続いてきました。どの国のリーグをとってみてもほとんど同じでしょう。
しかし、貧富の差がなくなるアセンション後はちがいます。これまでは貧乏弱小クラブとしてひのき舞台に立てなかったクラブが、世界の頂点に立てるチャンスを得ることができるのです。
しかし、ここでひとつの問題が発生します。アセンション前のサッカー界はヨーロッパが中心でした。各大陸・各国のトップ選手がヨーロッパに集結し、切磋琢磨して技術レベルを向上させていったのです。しかしドラフト制にしてしまうと、どれほどのトップ選手でも生涯自国リーグでプレイすることになり、サッカー界全体のレベルが下がってしまう危機に直面します。
そこでこうしたいと思います。まず、すべてのプロ選手に自国リーグで5年間プレイしてもらいます。その間に各リーグを代表するトップ選手が出揃うと思います。それからヨーロッパ中のクラブでドラフト会議をおこない、世界各国のトップ選手を選んでいくというわけです。これで一件落着です。
『資金力の差がなくなるというのに、なぜヨーロッパなのだ?南米やアジアではダメなのか?不公平ではないのか?』という疑問の声が聞こえてきそうですが、さすがにそれについては完璧な返答は難しいです。
①ヨーロッパはサッカーの発祥地だから
②もともとずっとヨーロッパが中心地だったから
③ヨーロッパは国の数が多いためクラブの数も多い。そのぶん多くのトップ選手が入団することができる
だいたいこのくらいの理由で納得していただきたい。
しかし、自国リーグで5年間プレイしたあとに入団したヨーロッパのクラブで選手生活を終える必要はありません。
まず、3年間プレイしてもらいます。その後━━
『チームの戦術と自分のプレイが合わない』
『ポジション争いが激しく、なかなか出番がない』
『若手の台頭で居場所がなくなってきた』
『自分の能力を引き出してくれそうなあの監督のチームでプレイしたい』
━━こうした理由からほかのクラブに移籍してもいいことにしたいと思います。