ファイナル6を首位で通過したNECレッドロケッツと、ファイナル3を勝ち抜いて決勝に進んだ久光製薬スプリングス。おととしのシーズンと同じ組み合わせとなりました。

{4F2EBD28-04E0-426D-AC25-C358966C0DA1}

{3B91268A-3CBE-4403-9734-E323DD87CDE7}



NECレッドロケッツ vs 久光製薬スプリングス
第1戦のスターティングメンバーはこちら。

NEC
ニコロバ  大野 古賀
近江 島村 山口
L鳥越

久光
新鍋 岩坂 石井
野本 トカルスカ 古藤
L 筒井・戸江

久光はキャプテンでエースの長岡選手が怪我で離脱し、新鍋選手がOPに入ります。

{70E574FA-3BCD-4ACE-9B8C-76AD6E5E7801}




第1セット。久光古藤のサーブで始まったゲームは、序盤一進一退の攻防が続きますが、NEC大野選手のサービスエースをきっかけに連続ポイントで流れをつかみます。しかし久光も新鍋選手のサーブローテで連続ポイントで同点に追いつきます。野本選手のスパイクで逆転に成功すると、NECのミスや野本選手の強打等で突き放し、最後は石井選手のバックアタックで25-22で久光製薬スプリングスが先取します。

第2セット。序盤は再び一進一退の攻防ですが大野選手のサーブローテで近江選手が新鍋選手をシャットアウトすると、このセットもNECが先に抜け出します。しかし久光もトカルスカ選手がニコロバ選手を止める等で追いつきます。再び逆転を許したくないNECは、古賀選手のスパイク等で流れを作っていきます。久光も岩坂選手のスパイク等で追いつきますが、古賀選手のブロックや鳥越選手の好ディグから近江選手のスパイクでセットポイントを握ると、最後はニコロバ選手が決めて25-22とNECレッドロケッツが取り返します。

第3第4セットはそれぞれ25-18で久光・25-23でNECが取り合い迎えた勝負の第5セット。NECは調子の上がらない島村選手に代えて上野選手、久光は第4セットレシーブ時に肩を痛めた岩坂選手に代えて水田選手が入ります。序盤から中盤にかけては、石井選手のスパイク等で久光が抜け出しますが、久光のミスや古賀選手にワンポイントで代わった柳田選手のスパイクで同点に追いつきます。11-11になった場面からは互いにサイドアウトの展開が続き、先にマッチポイントを握ったのは久光。しかしNECもニコロバ選手のスパイクでマッチポイントを凌ぎます。久光は石井選手のスパイクで3・4度目のマッチポイントを握りますが、ニコロバ選手がそれを切ります。石井選手のスパイクで5度目のマッチポイントを握った久光ですが、それを大野選手のクイックで切ると、最後はニコロバ選手のスパイクが2本決まり、20-18でこのセットを取りセットカウント3-2でNECレッドロケッツが第1戦をものにしました。

勝負の分かれ目は、デュースの場面で、NECが大野選手のクイックでマッチポイントを凌いだこと。その直後に久光も水田選手のクイックを使いましたが、やられた直後には通用しませんでしたね。そしてニコロバ選手の勝負強さが光った試合でした。


決着の第2戦。
NECが島村選手の代わりに上野選手を、久光が岩坂選手の代わりに水田選手をスタメンで起用しまふ。

第1セットはNEC古賀選手のスパイクでスタートします。終盤まで一進一退の攻防が続きますが、最後は石井選手のスパイクで25-23で久光が先取します。

第2セットは、NECは島村選手を再びスタメンで起用しますが、野本選手に連続でブロックに捕まったところで再び上野選手にスイッチ。何とか追いつきたいNECは、大野選手のクイックや古賀選手のブロックで徐々に点差を詰めていきます。17-16の場面、近江選手のスパイクがアウトの判定ですがチャレンジ成功で17-17に追いつくと、大野選手のブロックで逆転。久光も新鍋選手のスパイクで追いすがりますが、最後はNEC古賀選手のブロックで25-22とNECが取り返します。

第3セットは25-19でNEC、第4セットは25-18で久光がそれぞれ取り、再びフルセットにもつれたファイナル第2戦。
運命の第5セットはニコロバ選手のスパイク・ブロックの連続ポイントから始まります。久光は石井選手や新鍋選手のスパイク等で応戦しますが、NECはニコロバ選手・近江選手ら多彩な攻めを見せます。久光もトカルスカ選手の移動攻撃を見せますが、古賀選手やニコロバ選手の攻撃を止められず点差が開きます。石井選手や新鍋選手のスパイクで何とか得点したい久光ですが、鳥越選手近江選手を中心としたNECの好ディグに阻まれます。最後は近江選手が決めて、15-6と大差をつけてNEC。3-2で勝利し、2勝を収め、2シーズンぶりの優勝をおさめました。

{C1F221AD-3795-46DE-A996-665F8906D207}

{8E12C40E-0C14-4B2D-A93C-9AB6EFCB3720}

{C7F23316-6A7C-43B8-AFAC-29E6378EE2B2}

{B7EF5D75-D8FE-44CC-ADA9-1E9D92475665}

{11B0BBCA-A557-4106-BA7A-6A1300701F37}

{0B940757-C999-4705-BAE2-63AC82E48B51}

{1FF36A2E-0D36-457B-903D-9BAD975F6EE3}

{A671D84B-6F34-4C49-AC7F-4B7D256742AE}




NECの全員でレシーブやブロックから、全員で攻撃をしかけていくスタイルが、最後石井選手新鍋選手に頼る久光との差になったのではないでしょうか。

NECレッドロケッツの皆さん、本当におめでとうございます!久光製薬スプリングスは、怪我人の多い中での試合でしたが、お疲れ様でした。

そして、近年稀に見る白熱した決勝戦を、ありがとうございました!

NECレッドロケッツはこのまま調子を上げて、久光は怪我人をしっかりと治して、日本の代表として世界クラブ選手権に臨んで欲しいですね(^^)




バレーボールランキングへ
日曜日の試合で、東レアローズはNECに敗れた為、ファイナル6での敗退が決まりました。
それと同時に、その試合が木村沙織選手のラストマッチとなりました。

ということで、懐かしの試合を引っ張り出してみました。

春高バレー2002決勝です!




















木村選手、長い間本当にお疲れ様でした!



女子バレーではよく見られるブロード攻撃ですが、男子バレーではあまり見られません。

なぜそうなのでしょうか?
移動攻撃の最大の目的は、ブロッカーを振ることです。ネットの幅をいっぱいに使った、片足で踏み切る攻撃は、攻撃する位置がわかりにくく、マンツーマンブロックやコミットブロックに対しては有効な手段でした。

しかし現代バレーのブロックの主流は、セットアップされてからブロッカーが動くリードブロックです。
男子選手だとブロッカーがサイドまで追いつけます。ブロックが2枚以上揃うのであれば、助走の仕方の特性からコースが限定され、かつ片足ジャンプによる打点やパワーの低下を考えればしない方がいいということになります。

しかし、女子選手ならば追いつけないこともあり、ブロッカーが振り切られてしまいます。また、オポジットに守備型の選手が入っているチームだと、前衛2枚の時に移動攻撃がなければ、ブロッカーはセンターレフトのみをマークすれば良いことになってしまいます。そこに移動攻撃があれば、ブロッカーがあらかじめ中に寄っておくことはできません。
オポジットに新鍋選手ら守備型の選手を入れるチームや、江畑選手や迫田選手のようにバックアタックを打てても、レシーバーまでの距離が短いバックセンターの方が得意な選手が入ると、移動攻撃は無くせない攻撃になります。ただ、オポジットに長岡選手や清水選手のような、ライト打ちが得意な選手が入ると、ライト側の攻撃が2枚になるので、そこまで必要ではなくなります。

よく現JT監督の吉原さんが言ってた、「ブロードがあると相手レフトブロッカーを外側に“釘付け”にする」という仕事は、オポジットがバックライトから攻撃してくれると必要ないということですね。

移動攻撃とともに、時間差攻撃も有効な手段ではなくなりつつあります。サイドの選手が中に切り込んでくれば、ミドルの選手と打つ場所が近くなり、ボールが上がってから跳ぶリードブロックのチームには、移動距離が少なくなって楽になります。

ただ、どちらも高校生までのチームや、ブロックとレシーブの関係が確立されていないチームには有効な手段です。


最近では、同タイミングで複数箇所にスパイカーが入る、位置差攻撃の方がブロッカーをばらけさせやすい攻撃となっていますね。特に、セッターがボールを上げる前に助走に入る、ファーストテンポの同時多発攻撃は、スパイカーの打点を活かせれば最高の武器になりますね。





だいぶ経ってしまいましたが…
今年もよろしくお願いします。笑

バレーボールとは、高さが有利なスポーツです。もちろん、身長や到達点が低くとも、補う技術や戦術もありますが、全く同じことをするのでは、大きい選手が多いチームが有利になります。

例えば、1番単純な戦い方は、高いトスを打って、それをきちんと決めることです。これができれば1番いいに決まっています。どんな状況からでも攻撃に繋げられる可能性が高いからです。ただ、そのオープンバレーでは、能力が相手の方が高ければなかなか打ち崩すことができません。何かを相手と変えていかないと、通用しない部分が出てきます。

春高女子の成徳に対して、速攻のないチームは歯が立ちませんが、クイックや移動攻撃のあるチームはある程度の接戦に持ち込めるのと同じです。

全日本チームも、ロシアやセルビアに対して、オープンバレーをで挑むと、勝つ可能性はものすごく低くなります。では、どうやって勝つのか?と考えた結果が、守備の強化やその時代ごとに開発されてきた、クイックや平行トスの攻撃です。相手と違うことをするからこそ、相手が混乱して対応できなくなるということです。

しかし、今はもう世界中に優秀なパスヒッターやブロッカー、ディガーがおり、守備力が高いのは日本だという時代ではなくなりました。また、クイックや平行トスの攻撃が、意表をつくものでも対応できないものでもなくなりました。クイックや移動攻撃をするだけで決まる時代ではなくなりましたから、その精度を高めてきちんとスパイカーが打ち切れるようにしないと、簡単にワンタッチを取られたり拾われたりしてしまいます。

ブロッカーがセットアップを待ってから跳ぶリードブロックに対して、外から内側に切り込んでくる時間差は通用しないし、ブロッカーとディガーの関係を明らかにしたトータルディフェンスがしっかりしていれば、体重の乗っていない軽いスパイクやフェイントは落ちにくくなります。

日本が世界で勝つためには、クイックもサイドからの速い攻撃も捨てることはできません。その攻撃を、しっかりと強打できるところまで精度を高めたものにしなければならないのです。精度を高めると言っても、Aパスからの攻撃だけに依存するということではありません。乱れた状態からでも、バックアタックを含めた多くの攻撃枚数で仕掛け、ブロックを分散させるということです。

速い攻撃を仕掛けていることの最大のメリットは、相手を焦らせることができるということです。
「相手の速い攻撃が拾えない。こっちも速い攻撃をしなければ!」
とセッターが焦ると、普段の練習よりも速いトスを上げさせせばこちらのものです。スパイカーは練習していない低いボールなんて当然打ち切れません。とすると、セッターは、まだ速さが足らないとさらに速いトスを上げます。こうなれば、スパイカーはどんどん打ちきれなくなって悪循環です。Vプレミアリーグで、久光やシーガルズが強い時には、相手チームにこの現象が起こることも多いです。

相手からしてみれば、敗因は
「相手の速いバレーにやられた。自分達のバレーができなかった」
に繋がります。ただ、粘って相手を焦らせなければいけない日本が、一発派手に決められたところで逆に焦り、拾われたスパイクに対して
「攻撃が遅いから決まらない。」
と思い始めるとトスは無駄に速くなり、そこで自滅をしてしまいます。そして敗因は
「相手の攻撃を止められず、自分達のバレーができなかった」
となってしまいます。

こうなってしまうと、勝つための手段を見失ってしまい、連戦であればチームが迷走することにもなります。


攻撃に速さは必要ですが、そのMAXスピードは…
レセプション時ならば、レセプションをした選手がバックアタックを含めすぐに攻撃に転じた時に、最高打点で打ち切れる攻撃。
ディグ時には、ブロックに跳んだ選手、ディグをした選手がバックアタックを含めすぐに攻撃に転じた時に、最高打点で打ち切れる攻撃。

選手の能力によって、切り替えが早い選手は攻撃の速さは上がります。また、その動作が得意でない場合も、レセプションやディグのボールを高くすることで、セッターに返るまでの時間をかせぎ、攻撃の準備の時間を作ることもできます。

これ以上の速さを求めれば、スパイカーが打ちきれない攻撃となり、これ以上遅くなると、無駄な高さのあるブロックのしやすい攻撃となることが多いのです。


現代バレーは攻撃型ですので、ぜひ日本チームにも、見ていて気持ちのいいバレーをして欲しいですね!


天皇杯決勝は、連覇のかかる豊田合成トレフェルサと、リーグで調子を上げてきていたサントリーサンバーズを破った、東レアローズの戦いとなりました。

両チームのスタートは
豊田合成 イゴール・高松・山田・傳田・近・内山 L古賀
東レ  ジョルジェフ・米山・鈴木・富松・李・藤井 L井手

第1セット、流れをつかんだのは東レでした。ジョルジェフのスパイクや富松のクイックで流れを掴むと、豊田合成のイゴール以外に仕事をさせず、25-22でこのセットを先取します。

第2セットも東レの流れは変わりません。サーブで山田を狙い続け、ストレスを加えて行きます。さらに、鈴木や米山にも得点するシーンが増えてくると、25-20とこのセットも連取します。

第3セット、中盤までは東レの流れでしたが、終盤にイゴールが大爆発。サーブにスパイクに活躍を見せると、豊田合成が逆転で25-21と取り返します。

第4セットは、東レの攻撃に対して傳田のブロック等でコースを絞り、古賀らがあげるトータルディフェンスが機能しだします。攻撃でも、イゴールだけでなく、高松や傳田、山田の本数が増え流れを掴むと、豊田合成が26-24でこのセットも取り、フルセットへと持ち込みます。

第5セット。序盤から傳田やイゴールのスパイク等で豊田合成がリードをします。お互い攻めたサーブでミスが続く等、連続得点がなかなか生まれない展開でしたが、終盤に東レが怒涛の追い上げを見せます。持ち前の粘りからジョルジェフ、さらには相手のマッチポイントの絶体絶命の場面では米山が決め、デュースに持ち込みます。再び迎えた豊田合成のマッチポイントで、富松のスパイクがアウト。これにて決着…かと思われましたが、東レのワンタッチへのチャレンジが成功し、試合は続きます。互いのチームの粘り合いから、激しいラリーの応酬が続きますが、最後はジョルジェフのスパイクが決まり、東レが20-18と大逆転。3年ぶりの優勝を果たしました。


互いにサーブで攻めることが持ち味のチームでしたが、その持ち味を出させなかった東レの井手や米山、渡辺のレセプション力が光る試合でした。

また、昨シーズン得点源となっていた豊田合成の傳田や近が目立つ場面が少なく、東レの富松や李が目立つ場面が多くあったことも勝負の分かれ目となったかもしれません。大事な場面で、東レはイゴールにわざと攻撃をさせ徹底マーク、ワンタッチで切り返したりミスを誘ったりしました。逆に豊田合成は、クイックを終盤まで意識せざるを得ず、ジョルジェフのスパイクに対してのディフェンスがつききれないシーンもありました。ジョルジェフも、相手のブロックをよく見てコースに打ち抜く、被シャットの非常に少ない良い選手ですね。

男子も上位は混戦ですので、年明けのリーグが楽しみですね(^^)