スタンドミキサーvsハンドミキサー | シフォンケーキ専門店『ラ・マラン』

シフォンケーキ専門店『ラ・マラン』

「メレンゲ」という名のシフォンケーキ専門店『ラ・マラン -La Meringue-』です。
本ブログでは、お店を開く決心をしてから開店準備、開店後のetc.を記事したいと思います。

先日Instagramで知り合った方から、スタンドミキサーについてご質問をいただきました。
購入すべきか悩んでいる、とのことでした。

お気持ちは十分わかります。

決して安価なものではありませんし、それなりに場所も取ります。
持ち運びもできる重さ・大きさではありませんし。。
買ってから後悔はしたくないですからね。

私は仕事とするため購入せざるを得ない、と必要に駆られて購入したのですが、もしそうでなかった場合、「スタンドミキサーは何がスゴイの?ハンドミキサーで十分じゃないの?」と疑念に駆られていると思います。
 


上記のご質問がきっかけで、昨日スタンドミキサーとハンドミキサーの比較を調べようしましたが、記載されているサイトがなかったので、自分の備忘を含めて下記にレポートいたします。

(長文ご容赦ください)

「そもそもスタンドミキサーとハンドミキサーは比べられるモノではないでしょ?」

とのご意見も、ごもっともと思いますので、そう思われる方は読み飛ばしていただければと思います。

# 以下、あくまでも私個人の作り方による個人的な意見ですので、ご参考レベルにご理解ください。
本記事で、スタンドミキサー購入を考えてる方の参考になれば嬉しいです。
また本記事によるクレームはスルーさせていただきます。m(_ _)m

1.スタンドミキサー購入のきっかけ
・1日に6台(2台×3セット)作ると、メレンゲを作っている時間は、約45分。この時間を縮めたい。
・長い時間ハンドミキサーを使用していると、本体から伝わる微振動で、気分が悪くなったり、肘や肩に違和感を感じることがあった。
・1日に何台も作っていると同じように作っているつもりでも、メレンゲの質が安定してないことに気付いた。多分疲労により感覚が鈍ってくる。(柔らかかったり、硬かったり。。)
・17cmTall型2台を一度に焼こうとした時、メレンゲの卵白の量が300g近くになため、使用しているハンドミキサーでは、攪拌部(バルーンウィスク、ビータ)がメレンゲに埋まってしまい、混ざらなくなって気泡が整わなくなってしまう。

⇒毎日作り続けることを考え、スタンドミキサーを購入。
「KitchenAid KSM5」 + オプション:12本ワイヤーホイップ、水ジャケット (2020.4.28購入)


 

参考までにハンドミキサーは「Cuisinart HM-050SJ」です。

 

 

この機種を選んだ理由は、ビータではなくバルーンウィスクでメレンゲを作りたかったからです。
(長所:パワフル。短所:ウルサイ。振動がエグイ。)

参考:私のメレンゲの作り方)
強さレベルを強くして短い時間で仕上げようとすると、メレンゲの仕上がりが粗くなる様子。

強くても中レベル(5段階の3)で少し時間を掛けて作っています。

2.スタンドミキサーでメレンゲを作ってみる
1)卵白量 200g
1回目。
機械音痴なのでセッティングに戸惑った。

動くようになるまで1時間半掛かった。
砂糖を入れるタイミングがわからず、ボソボソ以上のメレンゲになってしまった。

泡締めを念入りに行い、いくらか復活したが弱いメレンゲになってしまった。
原因)
今までハンドミキサー(バルーンウィスク)でメレンゲの手応えを感じながら砂糖投入のタイミングなどを判断していたため、見た目だけで判断しなければならない。
初回は、標準アタッチメントの6本ワイヤを使わず、いきなり12本ワイヤを使用。

メレンゲを作っている時の波模様がなく、常に凪状態。量だけが増えていく感じで、メレンゲの状態がわからず、砂糖の投入タイミングや仕上がりを見逃し、混ぜ過ぎで分離してしまった。

2回目。
アドバイスを受け、標準アタッチメントの6本ワイヤを使用。12本ワイヤーの時のような凪状態にはならず、ハンドミキサーで作る時のような波模様が見えたので、砂糖投入などのタイミングを判断することができた。
時間を計りながら、強さを調節し感覚を掴めた。スタートしてからの時間と強さレベルをメモった。

3回目。
2回目の時のメモを確認しながら時間・強さを微調整。ハンドミキサーで作る時と同じメレンゲができた。

4回目。
3回目と同じ時間、強さで同じメレンゲができた。いつでも同じメレンゲが作れることを確認。→作り方をマニュアル化。

2)卵白 280g
1回目。
卵白 200gの時間を280/200倍に伸ばして作ってみた。
結果、メレンゲが分離した。混ぜ過ぎ。長くすればいいというものではないみたい。

2回目。
仕上がり時間は200gの時と同じにして、強さレベルを強くしてみる。
ほぼほぼできたが、メレンゲが粗かった。小さな塊がところどころに散っていて、生地に混ぜた時、ところどころメレンゲが馴染んでいなかった。

3回目。
12本ワイヤーで作成。
作り方は卵白 200gの時と同じ時間、同じ強さ。
きめ細かいメレンゲができた。少し柔らかい感じたが、泡の質は潰れにくくいい感じだった。

3.比較表

 

4.結論
どっちがいい、というものではなく、少量のメレンゲを作る時はハンドミキサーで、1日に何台も作る、あるいは一度に作るメレンゲの量が多い時はスタンドミキサーを使うのがいいと思います。
わかりきった結論で、すみません。

「ハンドミキサーの方がメレンゲがキレイにできる!」という話も聞きますが、スタンドミキサーに慣れれば身体への負担も少なそうですし、品質も安定するので、慣れるまで使ってみてからのご判断をオススメします。


品質の面でいえば、大量のメレンゲを作る時は、スタンドミキサーの方が安定したメレンゲを作れます。

また感覚に頼らない分、いつでも同じ品質のメレンゲを作ることができると思います。

メレンゲを制するモノはシフォンケーキを制す、と聞いたことがありますが、スタンドミキサーを使いこなせるようになれば、楽に品質が安定した、たくさんのシフォンケーキを作れるようになると思います。
 

 

メモ)
KitchenAidは壊れやすいらしい。。
基本的にはアメリカ製であることを理解しないと。
一度壊れると部品の取り寄せ、交換など、修理に時間がかかるらしい。店舗での使用だと、もう1台購入しておくのがオススメらしい。

 


国産のスタンドミキサー、ないかなぁ。。?
国産では愛工舎(KENMIX)がオススメらしい。
やっぱり電気製品は国産がいいと思う。

個人的にはPanasonicに作ってほしいな。

品質・信頼性が高いのができると思う。
 

以上、長文失礼しました。

ご参考になれば嬉しいです。