今回のタイトルなっが!



てなわけで暇人です。この挨拶も久しぶりやー。



さてさて、こういう文を書くの苦手なんで、さっさと始めちゃいます、近況報告。




ンメーェ。
水色と白が作り出した、なんとも爽やかなコントラスト。降り注ぐ眩しい光の筋。
それが夏だったなら青春という言葉を連想させるような日だった。
だが冬の今は、動物の生を感じない冬だと、その景色は、妙に落ち着いた、虚しい物を感じさせた。
そんな朝。燦々と輝く太陽の日差しを避けた、建物と木に囲まれた寂しい日陰で。
全身を白い服で覆った2匹の山羊が鳴いていた。





ンメーェ。
私が学校に着いたとき、二匹の山羊はアホみたいな声をあげていた。(この山羊は、つい1ヶ月前、上級生の授業の一環として、連れてこられた奴らだ)
その場には、私と清掃員、学校の守衛しかおらず、その中でも私しか山羊に構えるほど暇な人物はいなかった。
ンメーェ。
山羊は鳴く。まるで、誰か人を呼ぶかのように。
アホみたいな声で。しかも声量が結構あって、シンと静寂に包まれていた空間に、よく響いた。
暇だった私は、山羊に構うことにして、山羊がいる柵へ向かう。しかし、柵の目の前に立つと、山羊は知らん顔をして、木箱に入っている餌を食べ始めていて、それが無性に腹が立った。
-てめぇが呼んだんだろ。
心の中で、目の前にいる山羊に毒づく。
だが、それが山羊に通じるわけもなく、山羊はムシャムシャと、乾いた草を食べ続けていた。
そして山羊達は一通り食べた後、木箱に突っ込んでいた顔をあげ、
ンメーェ
と、鳴いた。
それが可笑しくて、私は小さく笑った。





ペディ>なぁペディ。これ、物凄く美味しくない?
ペディ>うん、ヤバい。ギザヤバス
ペディ>いや、それだけじゃわかんねぇよ。ヤバいだけじゃなくて明確に表現しようよ
ペディ>うめぇぇえ!!
ペディ>極端すぎる!?
ペディ>ていうか、これ飽きたわ。なんつーの?濃すぎるっていうか
ペディ>自由に話題変えすぎだろ…。まぁ、確かに少し飽きてきたかな
ペディ>ちょ、交換しようぜ
ペディ>ん。まあ、そだな
ペディ>じゃ、いただきます
ペディ>俺も
ペディ>って、これ、うす塩じゃね?味
ペディ>いや、うす塩言われても
ペディ>あの、俺のをコンソメとするなら、これうす塩だよな
ペディ>は?お前のこれ、全然コンソメじゃねえだろ。サワークリームオニオンだろ
ペディ>は?お前、味覚おかしいだろ。病院行けよ(笑)
ペディ>いやいや、お前が病気だろ。お前、全体的に汚いし
ペディ>はぁ?マジ意味わかんね。なんなんだし、、つうか、汚いっていうか……あぁもういいよ。お前話しかけんな
ペディ>なにキレてんだよ(笑)
ペディ>黙れよ。話しかけんな
ペディ>……なんなんだしコイツ
--ピピー。
携帯の録画機能の終了を知らせる音が、響く。
そう、今までの会話は、私が一人で山羊の会話をアテレコしていたのだ。
ちなみにペディが独り語りしてるわけじゃなくて、両方の山羊、どちらもペディだ。これについて話すと長くなるので割愛させてもらう。
誰もいない場所で、一人で撮るのには多少堪えるものがあったが、気にしなかった。
私は早速、データフォルダを開いて、今さっき撮った動画を見る。自分の自演っぷりに悦に浸っていると、ペディ(山羊)が
ンメーェ
と、鳴いた。
私はなにかと思って、一度再生は中断して、ペディに近寄る。すると、ペディは私に尻を突きつけてきた。
--なんだろうか。体を撫でてほしいのか?いや、でも尻…。なんか悪い予感がする。
……そして、その予感は当たった。
ペディが尻を見せつけながら、脱糞し始めたのだ。幸い柵があるので、私にかかることはないが、なんというか…グロテスクだった。
うん、一度見てみれば分かると思う、この気持ち。
しかも、それだけじゃない。脱糞し終えたその後、ペディはそのまま私から離れていったのだ。
だから、それはつまり。
私に、脱糞を見せつけるためだけに、鳴いたということ。
--私は思わず吹き出してしまった。
笑ってなければやってられなかった。
胸の中に押し寄せる虚しさを、誤魔化すために。
だってそうだろ?


私、授業サボって、、なにやってるんだろ……。





ンメーェ。
山羊は馬鹿丸出しの、覇気のない鳴き声をあげる。
私は山羊に、アホみたいだなぁと、言う。
勿論、山羊にそんなのが通じるわけ無く、山羊は、またムシャムシャとなにが美味しいのか草を食べ始める。
その姿がまた、私には滑稽に見えた。
でも……

私も負けず劣らず、馬鹿だと思う。







「おっそーい」

生徒会室の長机に足を置き、椅子の中でふんぞりがえりながら、彼女は言った。

畜生、こいつ殴りてぇ…。

「すいません。少し世間話をしていました」

心の中に湧き上がった衝動を押さえつけて、俺は買ってきたジュースを渡す。

買ってきたのは、明るい赤の中に、白い文字で英語が書いてある、皆が大好きな炭酸飲料だ。

飲みすぎると頭に穴があくなんて言われている、あの炭酸飲料だ。

実を言うと、俺は苦手だ。

閑話休題。

「おー、サンキュ」

彼女は軽い礼の言葉を言ってから、缶のタブを開ける。

プシュッ、と軽快な音を立てて開いたそれを、彼女はコクコクと飲む。

余談だが、コクコクというオノマトペは非常に可愛いと思う。本当にここまで可愛いオノマトペは他に存在しうるだろうか?

あとここまで余談と言うにふさわしい余談も中々存在しないと思う。

と、俺がそんな事を考えていると、中身を一通り飲んだらしい会長が話しかけて--

「これ捨ててきてくれ」

--命令してきた。






と、言うわけで、最初のやり取りだと、誰が誰だかよく分からない文章構成をしてしまった中道恭一です。

あ、俺が中道恭一で、会長が高坂椿です。

うーむ、まぁ、タイトルの後に13ってついてるし、初見さんはいないんだろうけどね。

というか、これ読んでる人もいないんだろうね……。

と、俺がそんなことを嘆いているところに、会長の声が飛んでくる。

「おーい中道恭一。お茶用意してくれー」

「え?会長、熱いお茶飲めるんですか?」

「…飲めるよ。お前私のこと馬鹿にしてないか?」

意外だった。ついさっき炭酸飲料を飲んでた人が熱いお茶を頼んでくるなんて。

ていうか、飲めるなら買いに行かせるなよ。

「お前、いま何か勘違いしてない?そのお茶は、別に私が飲むわけじゃないぞ」

俺の心に、また殴りたい衝動がこみ上げてきたところに、会長の声が聞こえる。

まぁ、そうだよな。さすがにそんな嫌がらせじみたことはしないよな。

俺は心を落ち着けて、言われたとおり、生徒会室に元からあった電気ポッドでお茶を入れる。

しかし--誰か、客人でもいるのだろうか。

「誰かいるんですか?会長」

俺がそう聞くと会長は、めんどくさそうに、

「ん…あぁ。依頼者だ」

と答えた。





「あの、私、2年の大峰って言うんですけど」

生徒会室内にある、応接間の中で、俺と会長はとある女生徒の依頼を聞いていた。

ちなみに、応接間は、依頼を受けるときに使用する部屋だ。

そもそも生徒会室以外で依頼を受けることがあまりないので、結構頻繁に使う。

まぁ、知った顔で言っている俺も、ここを使うのは初めてなのだが。

「大峰ね。私と同学年か。-で、どんな依頼で?」

会長は慣れてるように言葉を促す。

俺も来年には、こんなにも依頼に慣れていたりするのだろうか。

うーむ。

と、俺が妙な感慨に浸っていると、「中道恭一。ちゃんと聞け」と、会長が耳打ちしてくる。

小さい子の顔が近くに来ると、ちょっと興奮---げふんげふん。依頼はちゃんと聞かないとな。うん。

俺は、心を入れ替え、依頼者の大峰さんの顔を見る。

すると、彼女は眉根を寄せながら語りだした。

「はい、あの、実は私、落とし物をしちゃって…」

「友達から貰った大切なもので、バッグに付けてたんですけど……紐が切れちゃったみたいで」

「落し物が届いてないか、事務にもいったんですけど、なくて」

「でも多分、中庭だと思って…」

「それで、探したんですけど、なくて…」

「もっと探したかったんですけど、私、今日用事があって、もう帰らないといけなくて…」

「だから、探して欲しいなと思って…」

そこで彼女の話は終わった。

目尻に涙がたまっていたので相当大切なものなのだろう。

なんとなく見てるのが失礼な気がして、俺は目を外した。

そこからは、誰もしゃべらず、室内には大峰さんの鼻をすする音だけが響く。

そして、少しの時間の後、会長が口を開いた。

「それ、本当に落としたのか?」





「え…?」

大峰さんは、会長が放った言葉に目を丸くする。

それは俺も同じだった。

「いや、あんたは、中庭に有ると思うっていったじゃん?いつ切れたかなんて分からないのに、なんでそう思ったのかなって思って」

「…っ!」

大峰さんが息を呑む音が聞こえた。

-しかし、確かに、なんで彼女は中庭だと思ったんだろう。

そんなのわかんないのに。

「て、ことはさ。あんたには何か思い当たる節とかあるんでしょ?」

会長は冷静に言う。

なんだろうか。これが年季の差だろうか。

会長と副会長の差だろうか。

そして、俺がそんなことを思っている間にも、会長は言葉をつなげていく。

「それを言ってくれないかな?じゃないと、依頼受けられないんだけど」

「理由。中庭にあると思った理由」

「例えば、、、、、誰かに投げられたとか」

「っ!!」

大峰さんは、目をこれでもか、というくらい見開いた。

反応からみて、どうやら図星だったらしい。

だが、なんで会長が…?

--結局、彼女は会長が言ったことを認めて、

「探しておいてくれると、助かります」

と言って生徒会室から出ていった。







生徒会室から、大峰さんが出ていってから10秒程してから、俺は会長に尋ねた。

「なんで、分かったんです?」

「ん?なにが?」

「何がって…。大峰さんのことです」

なぜ、彼女は、大峰さんの物が投げられたことを分かったのだろう。

あれは最早推理とか、そういうものじゃない気がしたが…。

どんな答えが返ってくるのかと、俺は身構えたが、彼女から返ってきたのは至極シンプルなものだった。

「ん?だって、私投げられてる現場見たし」

その場でコケそうになった。

そんな単純な理由だったなんて…。

俺が呆れていると、彼女は更に

「そして、実は、彼女が探している落し物がどこにあるか、目星もついてる」

と、サラリと言った。

「って、マジですか!?」

「あぁ、ただ…」

彼女は眉根を寄せる。

少し困ったような顔の彼女は可愛い--じゃなくて、困ったように彼女は頭に手を当てている。

クレーンゲーム初心者のような、悶々ともどかしさを感じているような、そんな表情だった。

そして、少しの間の後に、俺に言ってくる。

「中道恭一。なんであの子は、投げられたことを隠したんだろう」

「え?さぁ?なんででしょう」

それは、確かに不思議だ。

なんで、彼女は、投げた奴らの事を言わなかったんだろうか。

なぜ庇うようなことをしたんだろうか。

悶々と悩む俺に、彼女は、これまたシンプルな答えを言った。

「苛められてるんじゃないかな、彼女」

「っ!?」

「いや、もちろん憶測に過ぎないんだけど」

「………」

今の会長の言葉が事実なら、なんというか、この落とし物の依頼、重いなぁ。

「ま、とりあえず、中庭をさがそうか」

会長はそう言って生徒会室を出ていく。

俺も会長についていきながら、すこし考えた。

苛めとか、、、、作風に合ってない気がする、、、、、と。







「……ただいま」

重い扉を開けて、俺は玄関に入った。-否、重く感じられただけかもしれないが。

今の時刻は3時。始業式が終わってから三時間位経っていた。

数時間ゲーセンにいたからだ。

理由は特にない。

ただ、帰りたくなかっただけかもしれない。

どうでもいいんだけど。

「…おかえり」

俺の声が聞こえたのか、少しの間を開けて、リビングの方から声が聞こえてきた。

俺は、それに特に返すこともなく、自分の部屋がある二階へ上がっていく。

そして自分の部屋の机に、肩からかけていたショルダーバッグを置いて、俺はベッドに倒れ込んだ。

はぁ

息を吐き出すと、得体のしれない眠気が襲ってくる。

だからといって、疲れていたわけじゃない。

ただ、することがないのだ。

それに何をしようとも思わず、何かできるほどの私物もない。

だから、眠気に身を任せるのだ。例え、眠くなくても、目を閉じる。

そんな習慣が、出来ていた。

そうして、自らの呼吸音しか聞こえない部屋で、俺の意識は瞼の裏の闇に紛れて、消える。

「…起きて、黎兄さん」

ゆさゆさ。

「もう夕食の時間です」

ゆさゆさ。

「………」

どす。

「かはっ…!!」

自分の腹部に、明らかな衝撃を感じて、俺は身を起こす。

すると目の前には、

「起きましたか。夕食の時間です」

妹がいた。

別に知らない人だったり、俺の妄想とかではなく、妹がいた。

「…あぁ。分かった。先に降りていてくれ、悠」

目の前の、さっきから俺が、妹妹連呼している相手。

その紹介をしよう。

まず、名前。赤坂悠(あかさかゆう)。

プロフィール。容姿端麗、聡明で、性格も良く、常に落ち着いている。

友好関係。友人が多い、先輩後輩にも良く慕われ、一度生徒会長になった経験もある。

経歴。陸上部都大会三位、学力学年二位etc…。

男子にも女子にも受けがいい。現にどちらからも告白された経験があったりする。

-のように、我が妹、赤坂悠は完璧なのだ。

はっきり言って、俺と血が繋がっているとは思えない。

全て平凡。背景でしかない俺とは違って、妹は主人公である。

兄妹でここまで似つかないのは、おかしいだろう。

そしてそれの理由は、簡単。

兄妹じゃないのだ。俺と、悠は。

悠は俺の従姉妹で、悠の親は今、外国にいる。だから、俺の家で預かっているのだ。

終わり。38文字で終わる説明。シンプルイズザベストだ。

「兄さん。夕食、冷めてしまいますよ」

「…ん、あぁ。今降りる」

俺は思考を止めて、答える。

ベッドから立ち上がり、階段を降りる。

「はぁ…。憂鬱だ…」