今まで続けてきた件名ネタ。ついに思いつかなかった…。


とらどらとかマヨチキとか、はがないはむり。はがない出来そうなのに出来ない…。まぁ、そもそも80シリーズくらいしか読んでないからいつかは終わるだろうとは思っていましたが…



で、そんな話は置いといて

近況、報告ーー!!


ゴッ!!鈍い音がした。鈍すぎて誰も気づかない音。実際、私も良く聞こえなかった。しかし、聞こえないからといって、鈍い音がしたのは事実。その証拠として私を強烈な痛みが襲ってくる。私は一人、その痛みと戦いながら、近くの壁に体を預けた。


障害物に身を潜め、機を見て敵の大将へ突っ込む。そこは中々スリルのある場所だった。
この戦場、こちら側には複数名の味方、うって変わって敵は一人。圧倒的有利なのだ。
しかし、相手の大将を守る一人の番人。これが厄介なのだ。
敵を見つけたら、それがどこにいようと殺せる、それ程にその番人は強かったのだ。
そんな番人とは対照的に、敵の大将は物言わずただどっしり構えている。簡潔に言えば何もしない。そもそも、その大将にはなんの戦闘能力もない。だからこそ番人がいるのだ。
ただ、番人には弱点があった。
それは、番人は敵か、味方かの判断が出来ないため、敵を倒す時に一度大将に聞かなければいけないのだ。
つまり分かりやすく言うと、大将の近くでないと敵を倒せない。しかも大将は動かないため、敵を倒せるのは限られた一区画のみなのだ。
これを弱点と言わずしてなんという。
そして今までの話を総括すると、私達の明確な目標が分かる。
1.番人に気付かれないように、大将を倒す。
2.番人が大将から離れた瞬間を狙って特攻をかける。
の、上記二つが私達の目標で、実行しなければいけない行動だということだ。



私は、大将を討ち取る可能性を高める為、敵の本陣の近くの小さな併に身を潜めていた。
しかし敵の本陣近くに行くということはその分見つかる-殺されるリスクが高まるということだ。
私はそのギリギリのスリルが好きだった。
その内、最初の一人が攻めに出たが、番人の前にあっさり撃沈。それが引き金になったかのように次々と仲間が死んでいった。

三人四人と次々と倒していく番人。その顔に私は確かに余裕の笑みを見た。
そしてこの余裕が番人を殺すこととなる。私はそう信じて機を待つ。
…しかしその後も機は訪れず、気がつけば私を含め残り二人。この時、私は危機感を感じながらも、この状況をチャンスとも感じていた。
残り二人。この状況下、次々と敵を倒し油断した番人は、必ず私達を潰しにかかってくる。
つまり私達を探すために、大将から離れるのだ。
これを待つ。最初で最後の大きな隙、油断を。
一秒さえ長く感じられる緊張感。早まる動悸を抑えつけ、攻め出す準備を整える。
ジワジワとやってくる焦燥感に耐えながら、五感全てが敏感になる。全身を使って機を見逃さないよう待ち続ける。
-そしてついに機はやってきた。




併から一気に駆け出し、たった十メートル先の本陣を目指す。番人も、焦った顔で大将のところへ引き返すが、もう遅い。
私は思い切り足を後ろに振り上げて、敵の大将に向かって全力で振り下ろした。



ゴッ!!鈍い音が鳴る。その瞬間、私を激しい痛みが襲う。
私の足は、アルミ製の大将に届くことはなく、その大将が佇んでいた地面から少し浮き出たマンホールに引っかかっていた。
そう、つまり私は、アルミ製大将を蹴ったつもりが、その少し下、大将が鎮座するマンホールを蹴っていたのだ。
そのあまりの痛みに私は動けなくなる。その間に番人は私を殺してしまう。
結局、負けた私達はゾロゾロと校舎-もとい兵舎に戻っていく。誰も私を助けてはくれない。というかあまりに鈍い音だったので、聞こえず、なにが起こったのかも分かってないのだろう。
私は痛みで目を白黒させながら、壁にもたれこんで小さく呟く。

缶蹴りは、もうやんない…






私は先輩が嫌いだ。
頭が良くて、ルックスも良くて、評判も良くて、いつも落ち着いていてetc…。全てが完璧だから、嫌いだ。自分が見下されてるような気がして。いや、視界にすら入ってない-文字通り眼中にない、って感じだから。
だから私は先輩に刃向かった。喧嘩を売り続けた。でも先輩はなにを言っても完璧な答えで返してくるから、売り残り続けたわけだが。
そんな先輩は明日、卒業式。その一日前の今日、私は先輩に呼び出されて生徒会室の片づけをしていた。なぜか私だけ呼び出されたのだ。好感度が2下がった。
そんなことをボンヤリと考えながら書類を整理する私に、先輩は話しかけてきた。
「君とこの部屋で話せるのは、今日で終わりか」
「そうですね。先輩が私を呼び出さなければ、今日も話しませんでしたね」
わざと苦々しい顔で返してみる。卒業式前日だろうと、私はこいつが嫌いだ。
「呼び出して正解だったよ」
しかし先輩はサラリと受け流す。
「そもそもなんで私だけ呼び出すんですか。他に手伝ってくれる人いなかったんですか。友達いないんですか」
私は嘲るように先輩に返す。やはり嫌いだからだ。
「一年生は明日来ないだろう。だから今日中に会いたかったんだ。君一人なのは、一年生の知り合いが私には君しかいないからだよ」
でもでもやっぱりサラリと返される。
この余裕がなんかいらつくのだ。

そのまま仕事は終わり、私と会長は対面になるように椅子に座る。

「お疲れさん」

そう言いながら先輩は私に緑茶を渡してくる。

疲れていた私は緑茶を受け取って一口含む。そしてすぐに後悔した。

この緑茶は、私の忌み嫌う先輩が買ったものだということに気づいたからだ。しかし口を付けてしまったから返すわけにもいかない。

仕方なく私は渋々お礼を言う。

すると先輩はニコリと笑って「せっかくの休日に呼び出したのは私だからね。むしろこちらがお礼を言うくらいさ」と完璧すぎる言葉を返してきて、お礼一つろくに言えなかったことが恥ずかしくなった。

そんな葛藤を知ってか知らずか、先輩はこんなことを聞いてきた。

「君は私が嫌いかい?」

私は少し戸惑う。何を今さらそんなことを聞いてくるのだろう。

「嫌いですね」

「なんでだい?」

「完璧なところです」

「へぇ……」

「それに先輩も私のこと嫌いでしょう」

こんな休日に私だけを呼び出した本当の理由なんて、嫌がらせのほかないだろう。

でも先輩の答えは意外なものだった。

「私は君のこと好きだよ」



「私はこの君といるこの空間が好きだったよ」

「何事にも突っかかってくる。そんなことをされたのは初めてだったからね」

「だから君を今日呼び出した。私は君と一日でも長く話していたかった」

「毎日ここに来るのを楽しみにしていたし、、、。」

「、、、。。。、、、。。。。。。、、、、、、、。」

私は途中から聞こえてなかった。

先輩がそんなように自分を思っていたことへの驚きが大きかった。

同時に私は考えていた。



私は先輩のこと嫌いだったのだろうか



Q、今日呼び出しされた時なんで応じたんだろう。

A、生徒会長の呼び出しだったから

Q、私は呼び出されたのが自分一人だったとき、内心喜んでいなかったか。

A、そんなことはない

Q、私はこの先輩といる日常が嫌だった?

A、嫌い

Q、むしろ好んでいなかっただろうか

A、そんなことない

Q、私は明日卒業式ということから目をそらしていなかっただろうか

A、そんなことない

Q、なら先輩が卒業することを喜んでいたか

A、当然

Q、なら目から流れ出る涙はなにか

A、……

Q、この空虚感はなにか

A、………

Q、私は先輩が嫌いなのだろうか

A、……………………

何度となく繰り返される無数の自問自答。

終わりのない自問自答。

しかしこれを終わらせたのは

やっぱり先輩。

「君にはずっと私を嫌いでいて欲しい」





「君にはずっと私を嫌いでいて欲しい」

私は顔を上げる。

「君が私に敵対しようとするのは私を嫌いだからなんだろう?」

私は涙を拭う。

「なら君には私を嫌いでいて欲しい」

私は呼吸を落ち着ける。

「決して私を肯定してはいけない」

私は緑茶のペットボトルで目頭を冷やす。

「私に刃向かい続けて欲しい」

私は立ち上がって窓を開ける。外はもう暗く、入ってくる風が少し冷たかった。

「生徒会長のたった一つの我侭だ」

私は火照った体を風で冷ます。

「君にはずっと私を嫌いでいて欲しい」

私は振り返って笑いながら先輩に言った。

頭が良くて、ルックスも良くて、評判も良くて、いつも落ち着いていて、全てが完璧なところ。

だからやっぱり


私は先輩が嫌いだ。

8月15日。天気は良い。いや、ここまで暑いと悪いか。そんなレベルで晴れていた。365日1日12時間も働くくせに太陽はこれ見よがしにギラギラと輝いている。そんなありふれた一日。
「…死んでしまえ」
それでも僕は思わず呟いてしまう。誰でもそうじゃないか?
「なにが?」
「太陽」
「なんで?」
「暑いから」
「どのくらい?」
「松岡修造より三度あつい」
「たったの三度じゃん」
「三度は大きいよ。36度なら平熱だけど、39度はインフルエンザ並だ」
「確かにそうじゃん!!辛さが全然違う!!」
「そうだろ?」
これが僕と《君》の日常。《君》はいつの間にか隣にいて、僕に話しかけてくる。驚くこともなくなった。
《君》と僕の関係?それは単純。
《君》と僕は友達ではない。
恋人でもない。
ただの他人。
そもそも会ったのはたった一週間前。
詳しく言うと補習をサボった僕に《君》が話しかけてきた。
今みたいに。
僕は《君》の名前を知らないし、《君》も僕の名前を知らない。だから僕は《君》を《君》といい、《君》も僕を《君》と呼ぶ。
僕と《君》はとある小さな公園でしか会わない。時には《君》がいない日だってある。
《君》はいつも猫を抱えている。首輪もついているし、《君》のペットだろう。
《君》は女の子だ。
僕と《君》の関係、僕が《君》について知ってることはこれだけ。
だから、ただの他人。赤の他人だ。
そんな《君》と、僕は毎日毎日やることもなく話すだけ。今日も例外じゃない。
だから今日も《君》はベンチに座り、猫を膝の上に抱え話しかけてきた。
「ねえねえ、《君》は夏が嫌い?」
僕は《君》の隣に座って答える
「僕は夏自体は嫌いじゃない。でも今日みたいな日は嫌いだ、暑い」
「そう?」
「あぁ。夏は休みが長いし、あの頭と股が緩い同級生達に会わずにすむ」
「《君》、友達少ないでしょ」
「《君》はチンパンジーを友達と呼ぶのか?」
「……」
「そういうことだ」
結局僕と《君》は夏というたったひとつの話題で一時間も話し続けた。

「でもまぁ、夏は嫌いかな」

《君》は猫を撫でながらふてぶてしい表情で呟きこの話を終わらせた。

一時間話した結論がそれか、と僕はよくわからない虚無感に襲われる。

別に夏の良さを《君》に伝えたかったわけでもないのに。

この虚無感はなんなんだろう。

そんな思考を一瞬して、僕は後悔した。

話題が思いつかなくなった。

誰かと話したいなんて思ったことはないのに、今僕と《君》の間にある沈黙が嫌だった。

そうか、僕は《君》と話してることが好きなのか。だからあの頭と股の緩い同級生達は朝っぱらから耳に障るキンキン声で一時も黙らずに喋っているのか。

て、こんなこと考えてたら話題なんて思いつくわけないじゃないか!

僕が一人悶々と考え続ける中、《君》の膝の上にいた猫がスタっと膝から地面に飛び降りる。

この状況で猫までいなくなったら、、、!!

僕はその猫を追う。

しかし、小動物というものは追いかけられると走り出す習性があるもので猫は僕から遠ざかる。

僕は夢中に追いかける。

追って追って追って。

周りのことなど目に入らなかった。

たとえば赤信号に突っ込んでいることなんて気づく訳なかった。

トラックが走って来ていることなんか気づく訳なかった。

僕がトラックの存在に気づいたのは、けたたましいクラクションの音が鳴り響いた瞬間だった。

飛び散る大量の血血血。

「きぃぃっぃぃいいぃいいいいい」

トラックが甲高い声で鳴き叫ぶ。

トラックから運転手が降りてきた。

でも紅い血だまりの中にあるソレをみて、叫びながら運転席へ戻って走り出した。

僕はただ紅い水たまりの中に浮かぶソレを見ていた。

ソレが《君》と理解するのに一分掛かった。

《君》が僕を庇って死んだ。

蝉がやけに五月蝿かった。僕の意識は蝉の音にまぎれて、消えた。



目を覚ました。

今の時刻は8月14日0時。カチッっという音と共に8月15日に変わった。

僕は、また眠くなって眠りについた。



僕は今日も《君》と喋っていた。

僕の全身の水分を奪い取ろうと、太陽が躍起になっているかのような日だった。

《君》はベンチに座り、猫を膝に抱えて僕に聞いてきた。

「ねえねえ、《君》は夏が嫌い?」

僕は《君》の隣に座って答える
「僕は夏自体は嫌いじゃない。でも今日みたいな日は嫌いだ、暑い」
「そう?」
「あぁ。夏は休みが長いし、あの頭と股が緩い同級生達に会わずにすむ」
「《君》、友達少ないでしょ」
「《君》はチンパンジーを友達と呼ぶのか?」
「……」
「そういうことだ」
僕と《君》は夏というたったひとつの話題で一時間も話し続けた。

「でもまぁ、夏は嫌いかな」

《君》がそう言った時、僕は昨日見た夢を思い出した。

所詮は夢。

夢だ。

でも、だからこそ僕は言った。

「今日はもう帰ろうか」

半ば強引に彼女の手を取り、道に出た。

横断歩道を渡った30秒くらい後に、夢で見たトラックが駆けていった。

なぜかはよくわからない安堵感。

だからまた気付かなかった。

周りの通行人が目を見開いて僕らの頭上を見ていることなんて。


ぐちゃっ


僕は後ろを振り返る。

そこにあったのは下半分が紅く染まった無機質な無数の鉄骨。

そして鉄骨同士の間から伸びている一本の腕。

それは間違いなく《君》の腕。

じわじわと鉄骨の間から拡がっていく紅い液体。

それが日差しを反射して僕は思わず目を瞑る。

そして僕の意識は瞼の裏の暗闇に塗りつぶされる。

最後に思い出した記憶は振り返った一瞬、鉄骨の間からみえた《君》の横顔。

《君》は笑っていなかったか?





いったい何回繰り返しただろうか

いったい何回《君》は死んだんだろうか。

いや、もう分かっていた。

何度繰り返しても意味はないだろう

1000回10000回と繰り返したこの8月15日の結末は

僕が




「きいぃぃいぃぃいいいぃい」

耳をつんざくようなトラックの鳴き声。

戸惑ったように大きく開かれた《君》の目。戸惑っているだろう

本当なら見たことない《君》のその表情をもっと見ていたかったが、僕の体は限界。

何メートルも吹き飛ばされて、そして思いっきり背中から地面に打ち付けられる。

どくどくと生暖かい液体が自分の体からでていってるのが分かる。

でも僕の体は満たされていた。

今まで一回も経験したことないような快感。それが僕の体から痛みを消し去っていた。

「ざまあみろよ」

僕は悔しそうにこっちを見ているだろう奴に向かって嘲笑いながら呟く。

僕の視界がどんどん狭まっていって黒く染まる。




あぁ、やっと終わった。。。








ベッドを軋ませながら目を覚ます。

いまの時刻は8月14日0時。

「またダメだったよ」

猫を抱きながら、疲れた表情で私は呟いた。




元ネタ カゲロウデイズ(歌)http://www.youtube.com/watch?v=tTWl_Sh-LXY


もう一つのENDを書く予定ですのでそちらも見てあげると喜びます