竹宮ナオはオレとグラスを合わせ、ジャックダニエルズのバーボンバックを一口




それからオレの方へ向き直り




「あの…ジンさん

失礼ですが、ジンさんはギャンブラーさんなんですよね?」




「ギャンブラーに『さん』なんていらないよ
ソレにオレはギャンブラーなんてカッコイいモノじゃない
やることないから、パチンコや競馬でメシ代稼いでるだけさ」




オレにはギャンブラーという自覚はない

他人に聞かれりゃそう答えるが、彼女に言ったように
やるコトがないから、仕方なくパチンコや競馬で糊口を凌いでるだけ…





ニセモノだ




「で、誰からオレのコトを聞いた?」



オレがそう尋ねると彼女は




「ロイヤルのミキさんから…
彼女、高校の同級生なんです
この前、同窓会で久し振りに会って話した時、この街にスゴいギャンブラーがいるのよ、って聞いて…」





……世の中は狭い





「ミキからね、なるほど
だが、今日もミキとは顔合わせたが、アンタのコトは何も言ってなかったが…」




「はい、わたしがジンさんに会いに行くコトは誰にも言ってないんです」




「ま いいか
だが、ミキはともかく、アンタはギャンブルなんて興味あるタイプに見えないが」




「ぇえ、どんなギャンブルも全くやったコトはありません」



「そうだろうな
竹宮ナオさんだったな?」



「はい」



「それで、オレに何の用なんだい?
まさか、ギャンブルを教わりたいワケじゃないだろ?」



そう聞くと、彼女はジャックダニエルズのグラスをカウンターに置くと、真剣な表情で言った




「わたし…来月の天皇賞… どうしても当てなきゃならないんです…」



(この章続く)


いつもオレの拙い作り話にお付き合い頂いている皆様


ありがとうございます


心からお礼申し上げます


読んで下さってる方がいるコト
それが、こんなに毎日の励みになるとは…

m(_ _)m




さて、物語の方は、ようやく長いプロローグが終わり、エピソード本編に突入していきます



その前にネタバレをひとつ




今回の主要登場人物の竹宮ナオ


コレのモデルになった人がいます



随分前に付き合ってた彼女(笑)



多分、オレの今までの人生に関わった女性の中でイチバン綺麗なコでした




付き合ったのは、たったの半年(笑)


そのうち、一緒に暮らしたのは4ヶ月



あれから10年以上?たった今でも、彼女との出合いや、一緒に暮らした日々を思い出します



ガキだったなあ…オレ(笑)


もし、今のオレと出会ってたら…


まーギャンブルと一緒で、人生にもタラレバは無いので(笑)



人との出合いは大切にしよう
そして出会った人には出来るだけ優しく



と思う、今日この頃なんですよハイ



出来てない時の方が多いんだけどね(笑)




竹宮ナオに限らず主要登場人物には、全員リアルなモデルがいます


もちろんヒトミにも(笑)



中休みで、それぞれの人との思い出も書いていくつもりです


そういうコトで、今後ともよろしくお願いします


「あの…お願いが…」



オレは彼女の言葉を手を上げて制し、自分のグラスを指した



「バーボンは平気かい?」



「ジャックダニエルズですね、バーボンバックが大好きです」



「じゃ 飲みながらだ
ヒトミ、オレのボトルでバーボンバックをひとつ」




「そんな!?わたしがハナシを聞いて頂くのに?」



「アンタの飲みっぷりが気に入ったんでね」



「それじゃ 一杯だけいただきます」



竹宮ナオは、そう答えると、はにかむように微笑んだ



オレはこの時

彼女が、何故オレに会いに来たのか?
なんてどうでもよくなっていた



このコと一緒に飲むのが、単純に楽しくなっていたからなのだが…



今、考えると矢張りオレは脳天気に出来ているに違いない




この後、オレに降りかかって来るトラブルは、この竹宮ナオという美しいコが持って来たのだから



(この章終わり)