ごきげんよう。栗毛馬です。
昨日、麻のシャツについて書きました。
実は、麻の魅力(というか魔力)に囚われるのは初めてではありません。
風合いの気持ちよさ着心地のよさに夢中になり、麻しか着なかった時代もありました。
当時心酔していたのは、プチプラの麻。UNIQLOのプレミアムリネンシャツや無印良品のブラウス、ワンピース、パンツを溺愛していました。
上下とも麻でキメて(キメたと言えるのかどうか…恥)、パールのネックレスなど着けて(麻とパールはよく合う)、得意満面で会社に行ったりしていたものです。
今思えばよくあんな格好で出社していたと思いますが…。若気の至りです。
きちんとアイロンをかけたものを着ていましたが、全身よれよれだったと思います。
麻の服って、面白い特徴がありまして。
洗濯でくしゃくしゃになっても、アイロンをかけるとシャキッと整い、素晴らしく美しくなるのです。ほれぼれするほどの仕上がり。
ただ、それが着ている間も続くと思ったら大間違い。
ひとたび袖を通すともうダメ。湿気を吸ってあっという間に張りを失い、シワが入り、クタクタのヨレヨレに。
そして、残念なことに、それは安い麻ほど顕著なのでした。
(いい麻ならば、変なシワがつきにくいし、ヨレヨレにもクタクタにもなりません)
(安価な)麻の服が最も美しく見えるのは、ハンガーに掛かっているときである。
その事実に気が付いたのは、何年か経ってからでした。
ある日、全く突然、ふと思いました。
あれ?私、妙にヨレヨレじゃない?
そして、合点しました。
麻とはそういうものなんだ、と。
それで、麻まみれの生活に別れを告げましたが、当時を思い出すと…。穴掘って入りたくなります。
ま、きっと私は今後も似たようなことを繰り返していくのだろうな…と、半ばあきらめてます。
今だって、日々変なスカートを穿いたり、エルメスのカレを日替わりで巻き付けたりしては喜んでいるけれど、
「えっ!あんな格好してたの。なんてヒドイ!!」
なんて思う日が来ないとも限らない(いや、きっと来る)。
見苦しいの上塗りで、言い訳をさせていただきますと、当時は会社がものすごく暑かったのです。
会社が震災後の「節電要請」をおかしな具合に解釈し、強硬に遵守していたため事務室の気温と湿度がものすごかった。
みんな、汗で腕にくっついた書類をぺりりとはがしながら仕事していたものです。
まともな服装では太刀打ちできないし、まともな服を着て行くのがもったいない環境でした。
それで、安価で快適な麻におぼれたというわけ(ユニクロの麻のシャツ、色違いとサイズ違いで合計12枚持ってました。変態)。
そう言えば、少し前、当時のことでうちの老婦人こと母に八つ当たり気味に苦情を言ったのでした。
「あんな格好で会社に行ってたなんて!気が狂っていたとしか思えない。どうして止めてくれなかったの」
すると、
「そうねぇ、でも似合っていたのよねぇ。本人もすごく満足そうだったし。
それにしても、よくあんな格好で電車に乗っていたわねぇ。今思えば、本当にひどい恰好だったわ。当時はそこまで思わなかったけれど」
とのことで。
服装にうるさくない、ゆるゆるかつズブズブの会社でよかったと思います。
前置きがずいぶん長くなりました。やっと本題に入ります。
色々書きましたが、麻の服は相変わらず大好き。
また麻の服が欲しいな…。ただし、素材がいいもの。
もういい歳なのでよれよれになる麻は着こなせません。シャンとした、いい麻のアイテムに限ります。
バーゲンに備えて、気になっている服を改めてリストアップしておきます。
■ポールスチュアート
以前店頭で見かけて、いいなあと思ったものの値段に驚愕して試着すらしなかったものたち。
とても上品で上質そうな麻。
ただ、リネンではなくラミーなのです。
■23区
麻のスカートが欲しい…けど、着たらあっという間にヨレヨレになるのでは?躊躇しています。
洗濯した後のアイロン掛けも大変そう。これもラミー。
■トゥモローランドのワンピース。綿90%、麻10%。
ネットで見たのみ。実店舗で見たいと思いつつ、一度も出会っていません。
■ギャルリーヴィーの麻のパンツ
老婦人が2023SSのを持っています。これはモノがいいです。
ただ、私が着ると家着みたいになりかねないのが心配。
■同じくギャルリーヴィーの麻のシャツ
きれいなシャーベットピンクに心惹かれます。
ただ、切りっぱなしのフリルが…、チクチクするかもしれません。。