ごきげんよう。栗毛馬です。
昨日の続きです。
その後、色々検討した結果、やはり当初の予定どおり「デザート盛り合わせ」を出すことになりました。
盛り合わせ内容は、
- メインのケーキ1点
- サブ2~3点ほどの盛り合わせ
そして、サブのうち1つは、『アマレット風味の牛乳プリン』に決まりました(もちろん私が作るのです)。
問題は、メインのケーキをどうするか。
案1:銀座ウエストのモザイクケーキを前日に買っておく。
案2:近所のケーキ屋で当日に買い求める。
銀座ウエストのモザイクケーキ…!
私はモザイクケーキのファンなのです。
美しい見た目。バタークリームを使った、ちょっとレトロな味。
古き良き時代を偲ばせる、特別なケーキ。
何より、これは家では絶対に作れませんからね…!
買う価値のあるケーキです。
欠点は、家から遠いこと。
ケーキのためだけにわざわざ銀座まで出かけるのはちょっと馬鹿らしい。労力がかかりすぎます。
しかし、
「だからこそ特別なおもてなし感が出るのよねぇ…」
であって、近所のケーキ屋さんで調達したものではインパクト不足なのだとか。
それに、実は近所のそのお店は何年も前に利用したっきり。おいしいかどうかわからない、という事情もありました。
「でも、昼食後にバタークリームのケーキは重たすぎるかしら?」
老婦人がまたまた心配しています。
「どうだろう…。ならやっぱり、近所のケーキ屋のカップデザートにでもしたら?フルーツが載った冷たい系のだったらスルッと入るんじゃない?…あ、でもそれだとサブと被るか」
サブの一品は、前述のとおり『自家製アマレット風味牛乳プリン』の予定なのです。
「そうなのよ、それにカップデザートは盛り付けが難しい。お皿に載せたとき見栄えが悪いのよ」
うーん、組み合わせやバランス、食器選び、配置など、考えねばならぬことは盛りだくさん。
おもてなしって大変…!
「でも、モザイクケーキ…地味かしら?」
老婦人、候補のお皿を出してはガチャガチャやっています。
「うーん、どうかしら…」
うんたらかんたら。
あまりに苦悩しているので気の毒になり、即席でこんなものを作りました。
その辺のメモ用紙に殴り書きした「紙モザイクケーキ」です。
こんなへなちょこですが、
「あら、いいわねこれ!便利!」
多少の役には立ったよう。
しかし、モザイクケーキの身上はそのデザイン性の高い見た目のインパクト。
白黒では、よさがわからない。
というわけで、色塗りをしました。
出でよ、ファーバーカステル60色セット!
これは数年前にちょっと頭がおかしくなって買い求めた、高級色鉛筆です(輪ゴムで束ねてあるのは追加でバラ購入した分)。
やる気にぼうぼうと燃えながら大枚はたいて購入しましたが、能力不足で全然使いこなせていません。
せっかく持っているのだから使おう。今、使おう。
できあがり。
もう少ししっかり塗るべきですが、飽きたし手が痛くなってしまったのです。
それに、しょせんペラペラ紙の間に合わせ。この程度で十分でしょう。
ちょうどその辺にあったお皿に盛り付けてみると…
ほら!いい感じ。
適当な紙に雑に描いたものとは思えない存在感。
「これはいいわ!」
老婦人も大喜び。
その後、だいたいおもてなしメニューの目途も立って一安心。
ですが、ひとつ困ったことが…。
そこらにポツンと放置されている紙モザイクケーキ。
これが、神経と感情を刺激しまくってどうしようもないのです!
ふと目が合う。おいしそう。ああ、モザイクケーキが食べたい…今すぐ食べたい!
おもてなしはまだ先なのに。
大変な我慢を強いられることとなったのでした。