ごきげんよう。栗毛馬です。
以前、二次流通での購入を迷ったカレ90「トレゾール・ドゥ・メドゥール」。
しばらくすると当該商品はめでたく売り切れとなり、買わなくて済んだ私は、ほっと胸をなでおろしました。
しかし、その後やはり二次流通で一目ぼれしたカレ90「マハラニの庭」を購入したら大当たり。
新品同様の品が、定価よりお安く手に入る二次流通は素晴らしい。ありがたい。
二次流通、バンザイ!
すっかり味をしめて、以来、日に何回もサイトを検索するようになりました。
「いいのが出品されてないか?掘り出し物はないか?」と。
そして、またまた見つけてしまったのです。「トレゾール・ドゥ・メドゥール」を。
私のワードローブは黒が基本で、トップスは「黒にしか合わない」ものも多いです。例えば、黒を基調にした柄物とか。
それらを着るとき、防寒目的でカレを巻きたくとも、色彩バランスの都合で巻けないことが残念でした。
やっぱり、黒の柄物に合わせられるようなカレが欲しいぞ!
希望は、白黒で、あまり柄の主張が強くなく、シンプルなもの。
そんな条件に、このスカーフはたぶんぴったり。
ネックは、似合うかどうか今一つ自信がないこと。
それで前回は見送ったのですが…。
これ便利だよ、きっと…。
市場に出回るのは珍しい。せっかく見つけたのだから、買おう!
前回出ていた商品より価格が低かったのも決め手になりました。
手元にやってきた「トレゾール・ドゥ・メドゥール」。
早速衣装合わせを!
老婦人に見られないよう、部屋のドアを閉め切ってから開始です。
試してみると、黒の柄物全般に合わせることが可能とわかりました。縞にも、水玉にも、それ以外にも。
ああ、よかった。ほぼ狙いどおり。
そのときです!
ほっとして気が抜けたところを狙いすましたかのように、
「ねえねえ!」
老婦人が、突如部屋のドアを開けたのでした!
シマッタ!ぼんやりしていて、足音が近づいてくるのを聞き逃した。
このカレを買ったことはバレたくなかったのに。
しかし、隠す暇などあるわけもなし。
乱入してきた老婦人、
「あーー!」
目ざとくカレを見つけ、
「買ったんだ!また買ったんだ!何かガタガタやってるなと思った!」
と激しく言いたてました。
こうなったら開き直るしかありません。
「そうだよ!いいでしょう!」
カウボーイ巻きにしたままの「トレゾール・ドゥ・メドゥール」を見せびらかすと、
しげしげと見た老婦人、一言。
「…ギャングみたい!」
なんと…ギャング!失礼な。
やんごとなきエルメスのスカーフに対してなんという感想でしょう。
でも…、クク、わかる。実は、私も少し同じようなこと思ってた。
もしかして、ちょっとチンピラの臭いがするかしら?と…。
それにしても、ギャングとは。いい得て妙。
あまり言われたくない、でも奇妙に本質を突いた一言はさすが年の功で、私は爆笑してしまったのでした。
そこへ、二の矢。
「素敵だけど、買うほどのことはなかったと思うわよぉぉ」
ぐぅっ…!
うん、それも一理ある。
けど、これしか合わせられない服は確かにあって、それが寒さの不安なく快適に着られると思えば、買った価値は確かにある、と私は考えます。
「ギャングなスカーフ」、もちろんスカーフに罪はありません。ワタクシの人品のよろしくなさが原因です。
誤った方向に行かないよう、最大限配慮して使います。