ミケランジェロのデッサンだけが...(レポその2) | 西洋美術の楽しみ方_ルーブルの魔女からの伝言

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前回のこの記事▼からの続きです。

 

(1)レオナルド&ミケランジェロ展 レポ

 

(3)見て感じることは、見るまで分からない

 

 

この美術展は終了していますが、淡々とレポを続けます。

 

 

 

 

 

展示内容は、

 

 

・二人の素描の比較

 

・絵画と彫刻のどっちがスゴいか論争に関して

 

・書簡のやり取りに見る二人の個性の違い

 

 

 

など、

 

常に両者を比較する形で展示が進んでいきます。

 

 

 

 

 

これまでに 私が持っていた、

 

レオナルドとミケランジェロのイメージは、

 

 

 

二人とも、風変わりで、

 

人と接することが苦手という面が、似ている印象。

 

 

 

でも、今回の一連の展示を見学し、

 

レオナルドの方が、より難しい気質という気がしました。

 

 

 

 

・・・気がしただけで、

 

 

もちろん、実際のところは身近にいた人にしか

 

分からないことだけど、

 

 

ミケランジェロは、けっこう気さくな様子を連想させるエピソードが紹介さていたのが印象的でした。

 

 

 

 

 

弟子をモデルにしたデッサンもいくつか残っていたし、ミケランジェロのデッサンの裏面に、弟子が残したと見られる落書きがあったりして......

 

ちょっと和んだ。

 

 

 

 

レダや、円形(トンド)の聖家族のマリアさまのデッサンのモデルも、弟子の男性だった件も  興味深かったです。 

 

 

 

ミケランジェロは、筋肉の構造を究極まで追求するから、女性でも男性っぽくなってしまう、とされるけれど

 

 

 

男性モデルでデッサンして、仕上げるときに女性に転換しているから、そもそもが男性っぽいというのもありそうだと思った。

 

 

 

 

 

 「レダと白鳥」のレダの頭部とされる素描(拡大)

 

 

 メインの部分は、男性モデルのデッサン

 左下、目と鼻筋の部分だけ書き直す

 まつ毛を長くして、女性らしい目元に変える

 

 のちに焼失される レダの頭部とされる

 

 

 

*****

 

 

 

ヴァザーリの言葉が紹介されていました。

 

 

「ミケランジェロの作品だけが、浮き彫りのような立体感を与えられている。完ペキな素描とは何かを証明しているようだ」

 

 

たしかにな〜〜〜と思った。

 

 

 

「ヴァザーリ」とは、これの筆者です。

 

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マニエリスム期の芸術家であり、美術史家。

 

 

ルネサンス期の美術展の解説などでは、よく、ヴァザーリの言葉が引用されます。

 

 

 

 

 

前半には、いくつものデッサンが並んでいて、

 

中には、システィーナ礼拝堂の作品他、完成作の図を知っている作品の素描もあり、

 

心の中でかなり盛り上がってしまいました。

 

 

 

わたし、そこまで「ミケランジェロ好き」ってわけではないのに!!

 

 

 

(つづく)

 

 

<関連記事>

 

(1)レオナルド&ミケランジェロ展 レポ

 

(3)見て感じることは、見るまで分からない

 

 

 

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