美術館を訪れると、
「常設展」と「企画展」という言葉を
よく見かけます。
美術好きな方でしたえら
その違いをご存知かもしれませんが
それほどでもない...という方には
あまり明確に
知られていないかもしれません。
そこで
それぞれの異なる魅力をご紹介します。
★常設展とは?
「常設展」は、美術館がもともと所蔵している
作品を展示するものです。
たとえば、国立西洋美術館では、
ルネサンス期くらいの
イタリアからはじまって
メインとしては
モネやルノワールなどフランス近代の作品を
ふだんから見ることができます。
展示されている作品は
定期的に入れ替わることもありますが、
基本的にはいつも公開されています。
(常 に 設営 で「常設」ですね)
常設展の魅力は、なんといっても
静かにゆったりと作品を
鑑賞できるところです。
期間限定ではないので、
いつでも(休館日以外は)
気軽に立ち寄れるのもうれしい点です。
★企画展とは?
一方の「企画展」は、一定の期間限定で
特別なテーマに沿って
開催される展示です。
たとえば、ある特定の画家の特集にしたり、
フランス印象派とか、
ルネサンスの だれだれ展などの
特別なテーマ性を持たせて
企画した展覧会です。
そのため、他の美術館から
貴重な作品が集まることもあり、
「その時だけしか見られない」
体験ができるのが魅力です。
人気の企画展は来場者も多く、
大混雑することがあります。
テレビや雑誌、
どこかで見かける広告などで
宣伝されているのは
「企画展」のことが多いです。
(例)
国立西洋美術館で 6月8日まで開催中の 企画展
『西洋絵画、どこから見るか?』で
盛り上がっています。
★まとめると・・・
常設展は、美術館での「日常」。
その場所が大切にしているコレクションを、
しずかに味わう時間です。
企画展は、美術館での「冒険」。
テーマに沿って、
ふだんは出会えない作品と
めぐり会える特別な時間です。
どちらが優れている、ということではなく、
その時の目的や気分によって
選ぶ楽しみもあります。
たとえば、
美術館そのものの魅力を味わったり
しずかにアートを使って自分と向き合うなら「常設展」
いつもと違った感覚と
知的な刺激が欲しいなら「企画展」
といった感じですね。
美術館の扉を開くたびに、
違った世界が迎えてくれます。
どちらも楽しんでみてくださいね。
★一緒に 美術館巡りをしませんか?
キャンバスクエスト(Canvas Quest)
〜美術館がもっと特別な場所になる日〜
明日実施の5月18日の回は満席です。
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このイベントでは、
「常設展」を一緒に見学します。
▼イベント内容:こんなイベントです
それでは、また!
内田ユミ(西洋美術史講師)