いかさま師 | 西洋美術の楽しみ方_ルーブルの魔女からの伝言

西洋美術の楽しみ方_ルーブルの魔女からの伝言

絵画鑑賞をもっと楽しく!絵の意味が分かる!

 
きらびやかな衣装に身を包んだ男女が
 
トランプゲームをしています。
 
 
 
「ダイヤのエースを持ついかさま師」
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール作 1635年
 
 
 
 
 
召使いの女性を含めた、向かって左側の3人が
 
意味ありげな視線を交わしています。
 
 
 
左の男は、後ろ手にダイヤのエースを
 
隠し持っています。
 
 
 
一番右側の、あどけなさの残る青年は、
 
いかさまゲームで騙されていることに
 
少しも気づいていないようです。
 
 
 
*****
 
 
 
「いかさま師」というタイトルのインパクト、
 
 
美しく、技巧に満ちた描写、
 
容易に想像が及ぶ場面設定など、
 
 
現代の私たちにとっても、楽しめる作品です。
 
 
 
 
作者(ジョルジュ・ド・ラ・トゥール)は、
 
主に、宗教画を中心に描いていた画家ですが、
 
 
 
なぜか、この絵だけが突出して
 
日本でも人気が高いようで、
 
 
私が知っているだけでも、2度、東京に来ています。
 
 
 
 
 
絵画のテーマとして、暗示的に、
 
享楽、散財、現世的な楽しみを戒める意味があります。
 
 
 
新約聖書における「放蕩息子」的なストーリーを
 
連想する人もいたはずです。
 
 
 
*****
 
 
 
ルーヴル美術館の、シュリー翼3階、
 
少々見つけにくいところに展示されていますが、
 
 
見学時間に余裕があれば、
 
ぜひ探しに行ってみてくださいね。
 
 
 
▼その他の作品についての記事
 
 
 
 

 

****************

 

絵画の見方・西洋美術史の楽しみ方を

お伝えしています

 

 

内田ユミ

 

 

 

 

▶︎内田ユミの美術メルマガ「7枚の絵画」

(購読無料)

 

 

 

 

▶︎ネット配信講座『絵画巡礼』

 

 

 

 

 

ブログ村ランキング
ぽちっとお願いします♡

にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ