ついに日本人初めての（５０Ｆｒ）21秒台が出ましたね！！！
「真っ平」ではなく、お臍の辺りを中心に上体のローリングを大きく利用しているのがわかりましたか？
上体が平面ではなく下から上へ微妙にねじれが伝わっていく・・・ゴルフなどと同じ力の使い方です。
一人だけ腕で泳いでいない・・・
それと、「支点」を固定するためにも重心を前に維持するためにも、一人だけ肩がずっと顔のそばにある・・・
さて、平泳ぎのキック・・・
平泳ぎのキックは膝関節を強く回すから膝に良くないと言われますが、今の平泳ぎのキックは以前のように膝を閉じたまま足先を回すようなキックではなく、膝関節を回すより股関節を回すことが重要で、そのことにより、大きな力を生み出しています。
股関節は肩関節と同じような球関節の仲間ですから、関節を回しても支障がないはずですが、股関節は上体の重さにより長年の間に少しズレてしまうと回転させた時に引っかかりを感じたりします。
また、他の関節と同じですが、自分で回すための筋肉が衰えていると、支えのない水中ではうまく動かないことが多々あります。
平泳ぎでは、ある程度膝を開いたまま水を押さえて身体を運ぶ必要があります。
膝を中心にして足を回すキックをしなくなったのは、膝に悪いということより、この足で水を押さえて自分の身体を運ぶというやり方の方がずっと効率が良いとわかったからです。
以前、北島選手が、「まるで壁を蹴っているように感じる」と言ったのがその特徴を良く表していると思います。
昔は挟み込むことが大事だとされていましたが、今は、とにかく水を押さえることが大切になっています。
そのためには、支点がブレてはいけないわけです。
脚を開くと言っても、良くあるように床に座って脚を伸ばして大きく開くという方向ではありません。
平泳ぎにそんな局面はないのはおわかりでしょう。
また、昔平泳ぎに必要だと思われていた、「女の子座り」のような開き方も必要ではありません。
むしろ、うつ伏せに寝て、足先を外に向けたまま脚を開き、そのまま股関節と膝を曲げて膝を肩の方に近づけるようなストレッチが必要です。
表現を変えると、四つ這いの上体から足首を直角に曲げて足先を外に向け、膝は直角を保ったまま股関節をできるだけ開くというポーズです。
もちろんお尻が上がってしまって構いません、というか90度から100度くらいで止まっていないと力は発揮できません。
私は、平泳ぎのキックが苦手なのですが、その原因の一つにこの姿勢をとると股関節辺りに違和感があり、実際に水に入るとそこまで股関節が開かないことがありました。
※ これは明らかに股関節にズレがあるからだと気づいていました。
床に座って開脚するのは180度近く開きます。
でも、足先を外に向けたまま膝を曲げて股関節を開いたままでいるということが苦手です。
新しく来た選手コースの一番上のクラス担当のコーチの平泳ぎレッスンに出て、キックが苦手なことを伝えたら、
「特に個メの時は、膝の開きが小さくなっちゃうんですよねえ～」
との応え・・・
泳法研究、指導法研究が大好きだというそのコーチはさすがに良くわかっている！！と思いました。
今通っているスポーツクラブは、研究所があて、指導者の積極的なコーチはそこからの情報をいつも取り入れているので、理論が新しいんです。
平泳ぎのキックで水の引っかかりを感じない方は、股関節の安定が弱い場合も多いので、ぜひ両腿の付け根にストリームラインベルトを着けた上で、上にご紹介した股関節を開くエクササイズをやってみてください。（潰れたカエルみたいですが・・・）
ストリームラインベルトの補助で次第に中殿筋や小殿筋が鍛えられ、股関節を安定させたまま膝を開き、それを保持して支点を固定しやすくなります。
私自身、股関節の開きについてそのコーチに言われてからまた10日くらいですが、その時から上のエクササイズを寝る前に行うことにより、平泳ぎのキックで腰が高い位置でキープでき、膝を程よくキープしたまま足裏で水を捉えて身体を運ぶ感覚が生まれて初めて感じられるようになりました！！
私の場合、後は自分の身体を運ぶ力を養うことが課題です。
これは水泳の中では唯一（飛び込みやターン以外）脚で身体を縦方向に運ぶ力が必要な動きなので、ランのトレーニングと共に鍛えたいと思います。
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