離婚について連載しています。
今回は「離婚の現代事情」
について書いてみます。
離婚の原因というと、
夫の浮気、夫の暴力、夫の借金……
といったように夫が悪い印象があります。
私も5年くらい前までは、そう考えていました。
ですが、ここ数年で事情が変わってきているようなのです。
セックス拒否は妻の方が3倍も多い
美容外科『東京イセアクリニック』が
40～50代の男女・既婚者215名を対象に実施した
【『いい夫婦の日／
結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査』】
をご覧ください。
セックスレスというと、
夫が年をとった妻に性欲を感じなくなって、
若い女性を求めるようになるから。
だと思っていませんか？
実は逆で、妻からの拒否が
夫からのそれよりも3倍も多い
ことが調査で分かったのです。
女性は出産すると、
妻から母に変わります。
女性は、子どもをつくる相手は、
自分と違うタイプの男性を選ぶ
ように本能的にできています。
自分と違うタイプの相手を選べば、
両親両方の遺伝子を引き継いだ子どもは、
より遺伝的に強くなるからです。
ところが、子作りが終わると、
今までは魅力に感じていた違いが、
嫌悪に変わります。
人は自分と異なるものに嫌悪を感じる
ように本能的にできています。
自分と違うタイプの男性に惹かれて
結婚したのに、
子作りが終わると、それが、
嫌悪感に変わってしまうのです。
そして、セックス拒否だけにとどまらず
夫のなすこと、夫の存在そのものに嫌悪
を感じるようになるそうです。
驚愕（少なくとも僕にとっては）の事実は
まだ続きます。
妻の愛は時間とともに低下する
結婚による幸福を感じる長さ。
これ男女で大きな違いがあるんです。
（あくまで平均ですので、
例外はいくらでもあります）
女性は、結婚直後に幸福感がピークに達し、
年月とともに低下していきます。
ある調査によると、
妻の7割以上が夫に愛を感じていないのだとか。
それに対して、
男性の結婚に対する幸福感は、
ずっと変わりません。
変わらないどころか、
男性の愛情は、一緒に過ごした時間の長さ
で深まっていきます。
長く一緒にいれば、自然と情が深まる
というのは、男性だけの感覚で、
女性にはないのだそうです。
↑
これ、絶望的にビックリしました
私たちは、相手も自分と同じように感じている。
と思ってしまうので、
妻は、自分の夫に対する愛が
低下してきているので、
夫の自分に対する愛も
低下していると思ってしまう。
だから、夫に不満が増え、
結婚生活に縛られている気がする。
夫は、自分の妻に対する愛は
新婚当初と変わらないので、
妻も、今も自分のことを
変わらず愛してくれていると
信じている。
だから、妻に対して要求が増える。
永遠の愛を望んでいるのは、
妻ではなく夫なのです。
離婚の申し立ては夫の方が多い
離婚を申し立てるのは
妻の方だと思っていませんか？
実は、ここ数年で離婚の申し立ては
男性からの方が多くなったそうです。
その理由は、離婚の原因から分かります。
【参考】裁判所｜平成29年 司法統計19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所
女性側の原因は、世間で思われているのと同じなので納得いきますよね。
男性の原因の2位「精神的な虐待」
に私は注目しました。
精神的虐待とは、
やることなすこと否定され、
非難されること。
分かりやすく言えば
辛辣な悪口を言われることです。
一番の味方でいてほしい妻から、
罵詈雑言を浴びせかけられたら
つらいですよね。
精神的な虐待は、
上述の嫌悪感から生まれるもの
だと思います。
好き嫌いは理屈ではないので、
嫌いなものを好きになることは
できないのです。
人間の3大欲求が結婚生活で満たされない夫
人間の3大欲求
食欲、性欲、帰属欲
（帰属欲というのは、「居場所が欲しい」という欲求です）
妻からセックスを拒否されて
性欲が満たされず。
仕事から疲れて帰ってくると
罵詈雑言を浴びせられるので
家にいても気が休まらない。
家庭に居場所がない。
帰属欲も満たされず。
食事は子どもの好みで決められ
自分が食べたいものは出てこない。
食欲も満たされない。
これじゃ、結婚している意味ない！
そう思うのも当然なような気がします。
これに、妻の浮気（離婚の理由の4位）
が加わったら、もうお終いでしょう。
女性に経済力がついてきたので、
妻が離婚すると決断するのが増える
のなら理解できます。
けれども実態は、
人間の3大欲求が結婚生活で
満たされなくなった夫の悲鳴
なのです。
「他に好きな女ができたから」
が、離婚の理由なら
離婚後の人生に希望がもてるけど。
なんか、やるせなくなってきたなぁ。
離婚というと、
「一方的に夫が悪い」
と思われがちですが
（私もそう思っていました）
ちゃんと現実を知ることが大切ですね。
（あくまで平均で、例外はあるにしても）
現実を知っていれば、
離婚相談にいらした相談者さんへの
セラピーのやり方も変わりますから。
いつも女性の味方をしているので、
たまには男性の味方をしてみました。
これからは、きっと
夫からの離婚相談が増える
のではないでしょうか。
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