江戸時代に会津城下と栃木の日光(下野の国)とを結ぶ会津西街道の中で、会津城下から3番目の宿駅として整備され、宿場町として栄えたという「大内宿」。
かつての山里の雰囲気をそのままに、今も茅葺き屋根の民家が沿道に立ち並び、昭和56年には国選定重要伝統的建造物群保存地区に指定されている人気の観光地。
現在は年間約80万人もの観光客が訪れるようになったため、ほとんどの民家は農業から観光産業へと切り替え、お土産店や蕎麦屋等を営むようになったとのこと。
大内宿の中の一軒、こちらのお店「みなとや」は、地粉100%の自家製手打ち蕎麦がメインの食事処なのですが、どうやら「しんごろう」という郷土料理で特に有名なお店のようです。
訪問時は平日の9:30頃でしたが、この時お店の看板は準備中で、軒先で屋台のように焼きたての「しんごろう」を1本200円で売っていました。
「しんごろう」はうるち米(もち米じゃない一般のお米)を半つきにして丸めて握り、串に刺してじゅうねん味噌を塗り、炭火で焼いたという料理。
じゅうねん味噌はじゅうねん(エゴマの別名)を煎って擦り、味噌、砂糖、醤油などを合わせた主に福島県会津地方などで作られているという甘味噌。
しんごろうという名前は、発案者の「新五郎」という人名から付けられているとのこと。
高価なもち米に代えてうるち米を丸めてじゅうねん味噌を塗って焼いたところ、それが非常に美味しかった事から評判となり、この地域の名物になったそう。
つまりは甘味噌焼きおにぎりみたいな感じでしょうか?笑
早速1本買っていただいてみました。
店前にはテーブルと椅子が設けられており、街並みを眺めながら無料のお茶と一緒にいただけます。
半つきにしているため見た目に米の粒感は残り、食感はややもちっとしてはいますが、うるち米のためやはりもち米とは異なりご飯感が強め。
じゅうねん味噌は香ばしく甘じょっぱい、まったりとした濃厚味わい、ご飯によく合い美味しい!
福島に来てからじゅうねん味噌を食べる機会が何度かありましたが、これ美味しくてかなり好きなんですよね。
しんごろうも美味しかったですが、他にじゅうねん味噌の焼き団子も食べたのですが、個人的にはうるち米より完全に餅になった団子の方が好みではありました。笑
それにしても街並みの雰囲気が良すぎる大内宿、このタイムスリップ感がたまらない場所でいただくと、なおさら味があります。
ここでの食べ歩き、かなり楽しいですね。
ご馳走さまでした(^^)
味処みなとや
0241-68-2933
福島県南会津郡下郷町大字大内宿字山本34