こんにちは!
フリーアナウンサーの三木 恵です。
今日は3ヶ月に1度の歯列矯正メンテナンスで歯医者さんへ行く日。
別名、
まな板の上の鯉デー
でした
あの診察台で目隠しされて寝ているとき以上に
「まな板の上の鯉」
という言葉が脳内を占めるときはあるでしょうか?
いや、ない!!
今日はいったい何をされるんだろう…?
隣の診察室から聞こえる耳障りな機械音…!
切り裂くような子どもの泣き声…!!
逃げ出したいけど逃げられない鯉、ではなくワタシ、
そんなわたしを温かく包み込んでくれたのは、
歯科衛生士さんの見事な会話術でした…!!
実は歯列矯正中。4年目なので取り外し可能なリテーナー装着期間です。
歯医者さんって、
高い台の上に寝そべって目隠しまでされた状態で口の中によくわからないとがったものやら刺激臭の薬品やらを入れられるのに言葉を発することさえできないという状況なわけで、
考えてみるとなかなかデンジャラスです。
こんなに不安で心細い状況って日常であんまりありません。
そのうえ衛生士さんや先生が口数少ない方だと、
これから何をされるのか、今何をされているのか、苦しいんだけどどうしたらいいのか、痛いのはどこまで我慢したらいいのか、
鯉の小さな頭はパンク寸前になっちゃって、
鯉たる自分を処置する衛生士さんや先生が死刑執行人のように思えたり…(ごめんなさい)。
まあ正直、そういう歯医者さんにはあんまり通いたくないですよね。
その点、いま担当してもらっている衛生士さんの声かけが本当にお見事!!
「お口をぽかーんと開けてくださいね」
「お口の右側にお水を出す機械をかけますね」
「器具を出しますね」
こんな感じで、衛生士さんの行動、わたしがすべき行動、すべて端的に言語化。
(「右側に…」まで、なかなか言わないですよね~)
本当にすべてのアクションに対して声かけを徹底されてました。
さらには、
今日わたしはマウスピースを作るために歯の型取りをしたのですが、
「型取りの材料が喉の奥に流れやすいですが、飲み込んでしまっても大丈夫です。」
「苦しかったら左手をあげてくださいね」
「鼻でゆっくり呼吸をしてくださいね」
起こるかもしれないこととそのフォロー(喉の奥に流れやすいが大丈夫)、
その結果困ったらするべきこと(左手をあげる)、
避けるためにできること(鼻呼吸)、
も先回りして言語化!
実際は材料が喉の奥に流れてくることはありませんでしたが、
先に説明してもらってたおかげで落ち着いて鼻呼吸で乗り切れました。
死刑執行人だなんてとんでもない。
まな板の上の鯉を温かく包み込む女神のようなコミュニケーション!!
わたしはこの方をすごく信頼していますし、このクリニックにしてよかったなぁとも思っています。
すっかりファンになっているわけです
これって、歯医者さんに限らずわたしたちの日常でも同じですよね。
相手が不安を感じているとき、それをどう読み取り寄り添って会話をするかは、とても大切です。
たとえば、商品の説明をするとき。
その商品を買うべきか悩んでいる方に。
たとえば、企画を提案するとき。
その企画を採用するベネフィットとリスクを検討して迷っている方に。
悩みや迷いを取り除き、真摯に説明をし、安心させ、温かく包み込むような、女神のコミュニケーションをするか。
十分な説明もなく、安心させることもなく、バッサリ切り捨てるような、死刑執行人のコミュニケーションをするか。
信頼を得るか、失うか。
成果を得るか、失うか。
ちなみに女神の衛生士さん、名札にはマネージャーとか管理職的な肩書が書いてありました。
やはりコミュニケーションは成果、評価と直結しますね。
今月はもう一度受診することになったので、引き続き女神のコミュニケーションを観察してきます!
話し方のヒントは日常にあふれていますね