「羊の皮を被った・・・ 田中史子について」 ・・・ 杉嶋美智子
初めてメメントのブログを書きます。杉嶋です。
演出の田中史子について書きます。
他の二人と違って文才は全くないので、読みにくいところは見逃してください。
彼女との付き合いは、もう18年になりますか・・・
同じ劇団の同期で、在団中は朝までロイホで、劇団を離れたら杉並の呑み屋で、シャノアールで、
我が家で映画や芝居について語り合う仲です。
友達?仲間?ライバル?姉妹?私にとって、色んな顔を持った面白い存在です。
私にとってだけでなくほんとに色んな顔を持ってます。
映画監督・作家・演出・そして女優。
彼女の演出やら解釈やら演技は、とってもわかりやすくて、ちょっと変わっていて、説得力があります。
なんというのか・・・一つの台詞を聞いて、その声のトーンは何だ?と一瞬思うのだけど、トータルすると納得する、というか・・・
後からジワジワとやらんとしていることが見えてくるというのか、炙り出しみたいなもん?分からないか。
とにかく、ジワっときますよ、ジワっと。今回のチェーホフに合っているのじゃないかしら。
普段の話からしてそうなのですが、色んなことを知っているのですよ。
出会ってすぐの頃、『死んだら天使になる方法』なるものを教えてくれました。そんなこと、私は興味もったことないし、
友人にもいなかったから、本当に驚かされまして。
色んなことを記憶していて、自分の中で増幅させて話すので、面白いですよ~。
知らない映画や芝居や本が、この人の説明を聞いただけですんごく面白そうに思えたりするんです。
本人曰く、病弱やら引っ込み思案やら歌が下手やら踊れないやら色々ダメに言ってますが、
どうしてどうして羊の皮を被った何とやら。大人しそうにしながら、眼光鋭く物事を見つめ、可愛い声で
ちょっとチクリと痛い言葉を刺してきたり、素敵に歌ったりなさいますよ。
今回の芝居で、どんな演出&女優の顔を皮の下から覗かせるか、ご期待ください。
ちなみに、海で泳いだときはオットセイの顔・かわいい雑巾に描かれた働くウサギの顔・
・深く考え込んで周りが見えなくなったときは地蔵の顔なども羊の皮の下から覗かせてます。
ね?興味深いでしょう?
あ、怒らないで。