私のページにお越し下さり、ありがとうございます。これは、私が実際に経験した実話です。事実だけを綴っています。


はじめましての方はこちらから見ていただけると嬉しいです☆登場人物紹介を追記してます  


前回はこちらです☆ 





まだ10代の私は、

産婦人科の待合室で

視線を一挙に集めながら

座っていました。



居心地の悪さがピークに差し掛かった頃、

看護師に呼ばれ、

診察室に通されました。



40代半ばくらいの男性の医師が、




「内診してもいいですか」




と前置きすると

私の視界を塞ぐようにカーテンを閉め、

性器の中に何かを入れて確認したり、

エコーで診たりしました。




そして、内診が終わり、

お医者さんは優しく丁寧に、

妊娠していることを告げました。





産むつもりか産まないつもりか聞かれ、

産むつもりであると言いました。




相手の男性の年齢や職業も聞かれ、

私は咄嗟に、

結婚予定だとか会社員だとか

相手の男性も喜んでいるだとか、

満面の笑みで嘘を並べました。

それを聞くとお医者さんは




「おめでとうございます。」





と、改めて言いましたが、

帰り際に



「おろすんだったら、

 今から1週間以降に

 手術ができるようになるから、

 その間にどうするか考えて」



と優しく私に言いました。


そしてお医者さんは

一人の優しそうな看護師さんに目配せし

看護師さんは頷いたかと思うと、

私を別室に案内し、

中絶についての細かい説明を行いました。






全てを見透かされているような気がして

居たたまれなくなった私は、

逃げるように病院を後にしました。









そして私は

震えっぱなしの手で、

太田先生の携帯の番号を押しました。




【次へ続きます】