私のページにお越し下さり、ありがとうございます。これは、私が実際に経験した実話です。事実だけを綴っています。


はじめましての方はこちらから見ていただけると嬉しいです☆登場人物紹介を追記してます  



前回はこちらです☆ 




私は、高校生になった時から

進学を希望していたので、

貯金をしていました。




けれど、生活費に、学費、

ひいては大学の入学金を貯めるとなると、

やはり極端な労働と節約をしなければならず、

目的があるので苦にはなりませんでしたが、

それは容易なものではありませんでした。




私のようなケースだけでなく、

定時制高校には経済的理由で通っている

勤労学生が少なからずいて、

そんな学生たちに多くの先生が

食堂で会うと支払いをしていてくれたり、

食事に連れて行ってくれたり、

お菓子をくれたりするのでした。



本当はだめなのかもしれませんが、

少なくとも私の在学中は、

そんな面倒見のいい先生方のおかげで

たくさんの生徒が精神的にも経済的にも

支えられていました。




そんな中、


最近では、

太田先生と食事やデートをする際は、

常に支払いは私になっていました。



先生は


「金ない〜」


といつも言っていたので、



「じゃあ私が払うよ」


という流れになっていたからです。




先生との時間は

お金で買えるものではないので

支払うことに嫌な気持ちはなく、

甘えてくれているんだと思っていました。





ただ太田先生は、

私が家庭の事情で自活していることも、

大学に進学するために

必死に働いていることも知っていました。




だから、

もしも私を大切に思っているのなら

私に支払わせないんじゃないか、

という心の声が

いつも片隅から聞こえていました。





けれども私は

意識的に考えないようにしていました。





きっと深く考えていないだけ。

先生は私に甘えているだけ。

必要とされているんだ…と。




そして私は時に、

太田先生は私のことを大事に思っていないかも、

と疑う自分を責めるのでした。



【次へ続きます】