石見銀山から出雲に向かう途中
ちらっと白い灯台が見えて
そこに行ってみたいと夫が言ったので
日御碕灯台に行くことになりました。
日御碕灯台は見た目美しいですが
展望台まで全部、急ならせん階段を
登らねばなりません。(>_<)
(石積みの灯台で高さが日本一だそうです)
一人分しか幅のない階段なので
人が降りてきてから登るしかないのね。(^o^;)
中には傾斜が、こりゃあ90度じゃないか!
というような階段もあって
降りる時、後ろ向きにしか降りられないところも
ありました。
苦労して登った展望台からの景色は
絶景だと言われております。
「言われております」と書いたのは
実際に見てみて、確かに絶景かもしれないけれど
それより何より、私はそこにいるのが
こわくてたまらなかったのです。
音樹は高所恐怖症ではありません。
眼下に海が広がっておりましたが
海も好きな方です。
風が強かったけど、風で吹き飛ばされるほど
ヤワじゃないし
長いらせん階段は上りより下りの方がきついので
展望台にいる段階では疲れていませんでした。
それなのに足がガクガク震えて
立ちすくんでしまったのです。
訳の分からないこわさに襲われて
疑問を感じながら降りました。
そして日御碕灯台に来る時に
近くに赤い朱塗りのお社が見えたので
神社があるのだろうと訪れたのが
日御碕神社でした。
神社は工事中で、義両親は車で待っていると言うので
短い滞在時間です。
この日記を書くために日御碕神社のことを調べていて
気が付きました。
私はとんでもない場所を訪れたのだと。(@_@)
こちらの神主さんが
「あなたはご自分でここを訪れたと思っているでしょうが
違うのです。神様に呼ばれてきたのですよ」
というようなニュアンスのお言葉を述べていらっしゃるようです。
帰ってきてから、PCの前でがく然としました。
本当にそうです。(TωT)
日御碕神社というのは「上の宮」がスサノオノミコト
「下の宮」がアマテラスオオミカミを祀っています。
「上の宮」は西を向いていて
諸国から日本に向かってくる邪気を受け止めていると
云われています。
そして日御碕の海の下には、大昔の地震で沈んだ
神社の遺跡があるようなのです。
(つまり海底神殿があるわけです)
それを知って、私は日御碕灯台の展望台から
見えた景色が何であんなにこわかったのか
理解しました。
一見、風光明媚。
でもね、あそこは神風が吹いているのです。
私は神風に気圧されたのです、多分。
「下の宮」は「日沈宮」とも云われて
伊勢神宮が「日本の昼を守る」のに対して
「日本の夜を守る」命を受けているのだそうです。
実は神格の高い神社だったのですね。
のんきにブラブラ歩いてしまってすみませんでした!(泣)
それとここには、言わないと出てこない
御砂のお守りがあるそうです。
病気に効くとか、持っていた人が津波の難を逃れたとか
霊験あらたかなお守りのようです。
行った時、私はその存在を知りませんでしたが
知っていても授からなかったかもしれません。
なぜなら、それは必要な方のものですから。
(私は滅多にお守りは授からない方です)
それと、以前、日記にちらっと書いたことがありますが
私は剣に縁があります。
こちらの神社には「神剣奉天神事」という
神事があるとのこと。
三種の神器の一つ、草薙の剣に関係した神事のようです。
他にも自分との接点を見つけたのですが
それはプライベートなことなので書かずにおきます。
前回、初めて出雲に参った時
「ここでこういうことをする!」と明確な目的を持ってました。
今回はそうじゃなくて、何となく来て
後で「そうだったのか!」と気付きました。
今回の旅のメインは間違いなく
「日御碕神社」だったのだと思います。
元々「日御碕」ではなく
違う地域に行くつもりでいました。
だけど、そちらは時間の都合で行かれなくなったのです。
ちらっと「日御碕灯台」を目にしたのも
いま思えば偶然ではなかったのでしょうね。
日御碕神社の神様に呼んでいただき
ありがとうございました。
~旅日記は続く~


