ストーリー:
1979年10月26日、独裁者と言われた韓国大統領が側近に暗殺され、国中に衝撃が走った。民主化を期待する国民の声が高まるなか、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は新たな独裁者の座を狙い、陸軍内の秘密組織「ハナ会」の将校たちを率いて同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシンは、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況に置かれながらも、軍人としての信念に基づいてチョン・ドゥグァンの暴走を阻止するべく立ち上がる。
劇場公開日は2024年8月23日。
評価:5点満点中3.8点
感想:
1980年代の激動期の韓国を描いた「ハント (2022)」という映画がありましたが、ハントと比べてだいぶ見やすくなっていました。
本作は79年の粛軍クーデターで、ハントは80年代前半の韓国の話です。
ハントは敵味方が分かりづらく登場人物を追うのが大変でしたが、こちらは政府軍と反乱軍(ハナ会)の見分けがついて大変見やすかったです。
韓国史を知らなくても話が進んでいくうちにだんだん理解できます。
普通の映画だと独裁者に立ち向かう反乱軍を正義として描かれますが、強大な軍事力に立ち向かう反乱軍が独裁者になろうとしているというのが面白い。
欧米や日本にはない発想をするのが韓国映画の面白いところです。
主役が悪いヤツという設定は、「デスノート」くらいで他にあまりなかった気がする。
ハナ会の連中が劣勢になったときに応援したくなくなるのは、ほかの映画にない感覚です。
ファン・ジョンミン演じるリーダーにカリスマ性があって、悪役ながら魅了されます。
政府軍はポンコツで、幕末に弱腰になって戦を避けた徳川慶喜を思い出します。
その中でも信念に従うチョン・ウソン演じる司令官は新選組の土方歳三となるのか。。
ラストの悲しい結末も含め楽しめました。
ハッピーエンドで終わらせてほしいという思いもありますが、事実に基づいているのだからしょうがない。
興行収入予想:
劇場公開日は2024年8月23日。
8月26日付の映画ランキングでは、初登場圏外を記録。
最終興行は1000万円と予想。
今年34本目の映画です。
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