今日は、Melk川崎砂子Officeで元気に働いている神田さんに、Melkについて語ってもらいました。

笑顔が素敵な神田さんで、川崎砂子Officeのムードメーカーです。

 

 

こんにちは。

神田悟子です。

 

 

現在Melk入社5年目で、川崎砂子Officeのサービス管理責任者として働いています。

Melkでは精神障がいのある方や知的障がいのある方、身体障がいのある方など、様々な方に就労支援を行っています。どのくらいの期間で就職できるかは、障がいや家庭環境等、その方の置かれている状況によって異なりますが、平均的には1年ぐらいで就職する方が多いです。ご本人にマッチする仕事が比較的早く見つかり、3か月ほどで就職できた方もいらっしゃいます。また、企業で就労するには、ご自身だけで通勤できることも大切なことですので、通勤訓練としてお一人でMelkに通所していただくようにしています。最初の2、3回は、電車やバス、事業所までの道のりで迷うことがないように、ご家族と一緒に練習される方もいらっしゃいますが、ほとんどの方は慣れてくるとお一人でMelkに通っています。ご家族と一緒に暮らしていらっしゃる方も、ご自身で生計を立て、自立した生活を送ることを目標に頑張っている方が多いです。中には、既に一人暮らしをされている方もいらっしゃいます。

 

■Melkでの支援例

以前、知的障がいのある20代女性の支援をさせて頂きました。障がいの特性上、新しい環境や生活リズムに慣れるのに時間のかかる方でしたが、1年10ヵ月で就職することが出来ました。
 

就労支援のスタートは、規則正しい生活リズムを習慣づけることから始めました。朝きちんと起き、日中に活動し、夜はしっかり眠る。この生活習慣は、仕事をする上で基本となるとは言うものの、簡単なようで意外と難しいことでもあります。生活リズムが整ってきた段階で、スケジュール把握や体調管理などもご自身で行えるように支援していきました。

 

■就職活動

次に、就労先を見つけることに取り組みました。

この利用者さんは、それまで就労の経験が無く、そもそもどんな仕事が自分に合っているのかも全く分からない状態からのスタートでした。初めは、事務職、軽作業、掃除など、まずどのような仕事が出来そうなのか、合っているのかを模索しました。対人関係の構築が苦手な方でしたので、コミュニケーションスキルを磨くことや、ビジネスマナーを学ぶことも並行して取り組めるよう、個別支援計画を組みました。

 

次に、ご本人が仕事の内容をよく理解できるような工夫をしました。作業手順書を作ったのですが、この方は障がいの特性上、難しい漢字の読み書きが難しい方でした。ですので、作業手順書の読めない漢字にはフリガナをふり、自力で作業が出来るように支援しました。手順書があることで、仕事のやり方をたとえ忘れてしまっても、読み返せば思い出せますし、また書いて整理することで、仕事の内容をよく理解する手助けにもなりました。一方、企業側には、このように彼女に物事を伝えると伝わりやすいですよ、と言うような、伝え方のアドバイスを行いました。

 

Melkの就労支援プログラムの中には、コミュニケーション能力を伸ばすためのプログラムが豊富にあり、こうしたプログラムへも彼女は積極的に取り組んでいました。他にも体力づくり、自己表現をスムーズに行う力を伸ばすためのダンスプログラムがあるのですが、アイドルがとても好きな方だったので、ダンスプログラムは特に楽しく、積極的に参加されていました。

 

■定着支援

最終的に、この利用者さんはパン屋さんに就職しました。

週に20時間の時短勤務で、調理補助の実習訓練を行うところからスタートしました。就労先はご本人がハローワークを利用して求人情報を探してもらい、応募した上で面接もMelkスタッフが同行し、最終的に就職が決まりました。面接の段階で、スタッフから企業へ1~2週間の実習を打診し、実習を行ってもらえるとのことでしたので、ご本人承諾の上で依頼をしました。ご本人にとっても、企業にとっても、実際の職場を体験することは非常に良い機会になるので、Melkでは実習期間を設ける場合が多いです。マッチング、実習の打診、実施、振り返りのステップを踏んで、晴れて就職となりました。

 

時にはマッチングして実習を行い、ご本人と企業が双方出来そうだと思っても、就労に至らないケースもあります。例えば、通勤がネックになってしまうようなケースです。通勤に1時間かけても大丈夫だとその時は思っても、実際にやってみると体力的に難しかったり、通勤ラッシュの時間帯の上り満員電車は毎日乗ってみたらとてもキツかったなど、実際にある程度の期間をかけて通ってみないと分からないこともあります。そういった時には、出社時間を朝のラッシュ時間からズラすなど、調整してもらえるかどうか企業様に確認・相談するようなケースもあります。

 

この利用者さんは今も元気にパン屋さんで働いています。就労の定着を支援するため、定着面談というものを就職後も行っているのですが、お会いするといつも笑顔で近況報告をしてくれます。

 

就職した後の支援は3年間を目途とはしているものの、何か困った時は、いつでも連絡をしてくださいと、お伝えしています。ご本人からだけでなく、企業側から相談される場合もあります。例えば、今まで遅刻がなかったのに、最近遅刻が多いのですが・・・といったようなご相談を頂くこともあります。1年目は企業側とご本人で直接やり取りするのが難しい部分もあるのでサポートをしますが、2年目、3年目以降は、徐々に双方が直接コミュニケーションを取っていけるように支援をしています。

 

 

>>続く

 

 


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