私の小さなお雛様 | 目からウロコの異文化交流

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―日本語教師のつれづれ日記―

里の掛川では、桃の節句は一か月遅れの4月3日にお祝いします。
子どもの頃は、友だちの家のお雛様を見てまわったものです。
 
これが私のお雛様。小さっ❗️

どのくらい小さいかというと、ガラスケースの横幅が45センチ、高さが62センチ、奥行きが40センチ。

 

女雛は手のひらに乗るサイズで、11センチほど。

 五人囃子の真ん中の子は8センチにも満たないんですよ。

 

「なんできみえちゃんちのお雛様は小さいの?」

って近所の子によく言われたものです。

 

子供ってホント残酷ね。

それを親が不憫に思ったのか、お雛様のケースの周りに藤娘やら潮汲み娘やら、大きくて立派な人形たちが飾ってあったっけ。

 

どう考えても縮尺がおかしいと子供心に感じておりましたよ爆笑

 

雛人形や五月人形などは、嫁の実家が嫁ぎ先に贈るものだというのが私の認識です。

この小さなお雛様は母の実家からだったのでしょうか。

 

でも待てよ、母の実家は豪農でかなり豊かだったから、こんな小さいはずはないと頭をよぎります。

 

私の雛人形は長年実家にありましたが、昨夏母の四十九日に帰省したときもらい受けました。

そのとき初めて、兄夫婦から人形の由来を聞きました。

 

私が生まれて、父方の祖母が東京で買い、それを担いで汽車で運んだとのこと。

当時は新幹線などなく、どれだけ大変だったことでしょう。

 

そんなこと知らなかったよ‼️

 

祖母はきつい人で特に母や私には厳しく、決して優しいおばあちゃんではなく、私は甘えたという記憶はありません。

それでも雛人形を東京から担いで運んだ話を聞いたとき、なんだか胸が熱くなりました。

 

中学生になってからは飾っていなかったので、実に50数年ぶりに日の目を見たことになります。

 

今さらですが小さくて、可愛くて、心からいいなと思います。

ミニチュアながら細かくて丁寧な作りは、さすが昭和の職人さんの手仕事だと感心しきりです。

 

次回もお雛様について。