マリー・ローランサン展へ | 目からウロコの異文化交流

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―日本語教師のつれづれ日記―

昨日は東京駅にほど近いアーティザン美術館に行ってまいりました。

大学時代の親友Mちゃんが招待券を持っていたので、それに便乗ニコニコ

 

本来ならば日時指定の要予約のところ、招待券ならいつでも入場可能合格

お目当ての企画展は「マリー・ローランサン 時代を移す眼」です。

 

アーティザン美術館には石橋コレクションが収蔵されているとのこと、あれはてなマーク

ブリヂストン美術館が生まれ変わったのかひらめき電球

 

そうそう美術館によくあるイヤホンガイドって有料ですよね。

でもここは、スマホと自前のイヤホンがあればアプリをダウンロードして無料で聴けるとのこと。

 

しまった汗イヤホン持ってこなかったわ悲しい

もしこちらに行くことがあれば、持参することをお勧めします。

 

さて、私にとってマリーローランサンの作品は

人物画が多い、それも女性ばかり

目が黒く塗りつぶされていて

パステル調でピンクとグレーが基調

輪郭がハッキリしない

という印象です。

 

「二人の少女」はその典型かな。

 

でもキュビズムの影響を受けて、こんなのも描いています。

友人の詩人ギョーム・アポリネールの肖像画ですって。

 

これを見せられて「あなたの肖像画ですよ」と言われたら、私なら引いちゃいますけどね。

美術評論もするアポリネールはキュビズムという言葉を作ったくらいの支持者ですから、喜んだことでしょう。

 

ローランサンは堀口大學とも親交があり、当然アポリネールとも交流があったようです。
アポリネールの有名な詩「ミラボー橋」は、堀口大學が翻訳しているし。

 

小説「椿姫」の挿絵の原画も描きました。

この時代になると青や朱色が入ってきます。

 

最終的には黄色も加わります。

油彩なのに絵の具の厚塗りはしてないので、水彩画のよう。
 
ポスターや舞台衣装のデザインも手がけたそうです。
美術好きな友人の何人かは、ローランサンをあまり好きじゃない印象を持ちます。
 
でも、ローランサンの絵はだれが見ても、そうとわかります。
この作風を確立した功績は大きいと思います。
 

彼女と同時代に生きた他の画家の作品もありました。

だれが見てもわかるモジリアーニウインク

顔と首を長くして、節穴みたい目を描いて、首をかしげたら「若い農夫」の出来上がり。

 

ドガの彫刻「右足を右手で持つバレリーナ」

 

ルノワールの「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」は実に可愛い。

 

モネの「黄昏」はベネツィアの風景。

 

ピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」

憂いを帯びた目元がいい、かなりのイケメンでございます。

 

マティスの作品だとすぐにわかる。

「石膏のある静物」

 

これもミロだってすぐわかる。

「絵画」というタイトルがついていましたが。

 

そして昨年102歳で逝去した野見山暁治展もありました。

 

常設展にあった「海の幸」は、むか〜し空港時代の友人Oちゃんとブリヂストン美術館で見ました。

 

そのときは、作者の青木繁について、また作品の背景や見どころなどのレクチャーを聴いてから鑑賞したのを覚えています。

ただ何を勉強したか全く覚えてないのが情けない。

 

美しいものを観た後は、日本橋近くの天松で1450円のランチセットをいただきました。

まず運ばれてくるのがこれ。

 

そして板さんが次々と天ぷらを揚げ、カウンターのお皿に乗せてくれます。

 

プロが揚げる、しかも揚げたての天ぷらって贅沢だわ。

さっくりしてて、油っぽくなくて美味しいのなんのって。

 

最後のかき揚げのためにご飯を残しておくのが、ここでは常識らしい。

ちょっと甘めの江戸風のつゆをかけて天丼にしてくれます。

 

昔は980円だったのに、だんだん値上げしていって、具材も少なくなって…

とMちゃんは文句言ってたけど、日本橋にしてはリーズナブルだと思いました。

 

最後はカフェでおしゃべりに花が咲き、楽しく充実した一日となりました。