手取川ダム湖畔を歩く 鈴栗隧道 前編 石川県白山市
ずいぶん間隔が空いてしまったので、以下の記事を上から順にご覧になってからお進みください。手取川ダム湖畔を歩く 鈴栗隧道 机上調査編 石川県白山市 | 遺構紀行手取川ダム湖畔を歩く 鈴栗隧道 偵察編-1 石川県白山市 | 遺構紀行手取川ダム湖畔を歩く 鈴栗隧道 偵察編-2 石川県白山市 | 遺構紀行手取川ダム湖畔を歩く 鈴栗隧道 序 石川県白山市 | 遺構紀行2020年12月12日。いよいよ鈴栗隧道への挑戦である。11:06ゆたさんと合流し、さっそく深瀬大橋のたもとを出発する。12月半ばであるが、幸い雪は全くない。11:32順調に進み、仮設橋に到着。実はかなり雨が降っており、私は傘をさしていたのだが、ここに置いていく。この先の崩落地の突破には傘を持っていては邪魔だろう。無事戻ってきたら回収することにする。そして、とうとう崩落地に到達した。場所はこちら。国土地理院地図を加工写真ではよくわからないが、ゆたさんの足元から先はごっそり抜けている。ゆたさんが細いトラロープを発見された。それに沿って降りて行き、「進めそうです」とのことだったが……以前この光景を見ている私は、進むのを躊躇した。実際に突破した方がいらっしゃる高巻きのほうがいいのではないか?申し訳ないが、ゆたさんには戻ってきていただいた。2020.11.11ということで、高巻きに挑むことにする。写真ではそんなに難しそうには見えないのだが…実は、この日私はこのような格好をしていた。救命胴衣を着けていたのである。ゆたさん提供というのも、仮に万一滑落した場合、このような切り立った崖では自力で這い上がることはできないからである。2020.11.11そんな滑落の心配などせずとも……と笑われるかもしれないし、ゆたさんからもそこまでしなくても……と言われたのだが……実際にその場に立ってみると、このようなかなりの高度感である。おまけに足元は崩れやすい砂利で、掴まるような手がかりも全くない。生えているのは背の高い草で、掴むと根元から抜けてきてかえって危険である。いつ落ちるかわからないと思ったし、救命胴衣を着てきたことを後悔はしなかった。ゆたさん提供何度も滑りながら、少しずつ登っていく。ゆたさんが励ましの声掛けをしてくださるのがとてもありがたい。実のところゆたさんはけっこう軽快に登って行かれたのだが、私にとっては生死を賭けたつらい登攀だった。ゆたさん提供やっと登り切ったと思ったら、次は下りである。もちろん急で崩れやすいのは変わらない。コンクリートで吹き付けられた地山にがれきが堆積しただけのようで、実に不安定である。それでもようやく何とか平場に降りてきた。崩落地に着いてから、すでに1時間近くが過ぎていた。結局、このように崩落地を高巻いたことになる。皆さんからすると過剰に感じられるくらい事故を懸念していたわけだが、個人的には思ったとおりのとても怖い場所だった。ゆたさんがいらっしゃらなかったら諦めていただろう。崩落地を振り返り。やっぱり下から来るのは無理だったのでは。高巻きにしてもやはり落ちたら大変なことになりそうである。まあいい。とりあえず突破はできた。行きは。2020.12.12 ゆたさん