芽依にお供えしている母乳も、だんだんストックが減って来てしまった。
一時期は、我が家の冷凍庫を完全に占拠していた私のおっぱいたち。
芽依がNICUに入院中、一日に飲める量なんて、ほんの僅かで…。
いつか、私が今搾乳している一日分の搾乳量より芽依が飲める量の方が越えちゃう日が来るんだろうなぁ~なんて、夢見てた。
一回にどれだけ絞り取れるか…自分との戦いだった。
腱鞘炎になっていたのか、指も手首も痛かった。
最初、搾乳器をレンタルしようか悩んだ。
メデラ社のハーモニー。だっけかな?
病院で貸して貰って、あまりの楽チンさに驚いた。
何にもしなくても絞れる~って。
でも、私のおっぱいって、元々がそもそも貧乳だから、乳腺の奥の奥の乳の製造元をうんと絞らないと出て来ない。
乳首にサクっと当てただけじゃ、そうそう簡単には絞れなかった。
だから、結局、メデラ社の手動式の物を病院で購入した。
NICUの看護婦さんには、
「病院の冷凍庫のストックがいっぱいになっちゃってるんで、まだまだおっぱいお家で保管出来ますか?」
みたいな事を言われてしまっていた。
…って言われても、家の冷凍庫だって、そもそも家庭用だし、もういっぱいだし…病院の方が長く冷凍出来るんだから入れさせてよ…。
と思いながらも、我が家には、ざっと150パックくらいは溜まっていった。
それでも、「芽依ちゃんのお母さん、頑張ってますね」
って言われるのが、とにかく嬉しかったから、気合いの入った毎日だった。
そんな風に、芽依の為に毎日必死で絞ったおっぱい…。
そのおっぱいをあげるはずだった芽依は、…もういない。
今は…温まった母乳パックを破って、お供えする為の哺乳類に移し替える毎日。
母乳パックには、芽依の名前と搾乳した日付、そして時間を書いたシールが貼ってある。
その日付と時間を見る度に、その時々の記憶が鮮明に蘇る。
…あの日、病院から帰って来てから、パンパンのおっぱいを慌てて絞ったっけな…。
…夜中はとにかく眠たくて。
家族皆が寝た後、一人で、病院で撮った芽依のビデオと写真を眺めながら絞ったっけな。
毎日、保育器の中でたくさんのチューブに繋がれて頑張っている芽依を想って…。
その日付を見る度、
胸が熱くなる。
締めつけられて痛くなる。
芽依は、この時はまだ、元気で生きていたのに…って。
確かに、可愛い高い声で、泣いたり、目をパッチリ開けてこっちを見たり、ウンチやおしっこをしてたのに…って。
まだこの手に温かい芽依の体の温もりを感じていたのに…って。
芽依ちゃん、天国で、おっぱい飲んでくれてるのかな。
Android携帯からの投稿


