令和6年7月に読んだ本 | 乱読家ぽちんの独り言

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アプリ「読書メーター」に、
令和6年7月に読んだ本18冊(令和6年151冊)を
まとめてもらいました。


7月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5010
ナイス数:125

大喜利の考え方 ── あなただけの「おもしろい発想」を生み出す方法大喜利の考え方 ── あなただけの「おもしろい発想」を生み出す方法感想
著者は、Xで大喜利の「お題」を毎日出し続け、翌朝には優秀な回答を紹介し続けている、本物のお坊さん。。。マジカルバナナの要領で、お題の素材を出来るだけたくさん出す。そして、その素材に加工を加える。いきなり面白いことを考えない。お題をちゃんと読む。煩悩を操る。別人になって考える。脳内で失礼な人になりきる。自虐モードになると頭の回転が良くなる。などなど。。集中力が途切れがちで飽きっぽいけど、承認欲求は強い僕は、「大喜利」ワークショップをやってくれたら参加するのに。
読了日:07月01日 著者:坊主

うさんくさい「啓発」の言葉 人”財”って誰のことですか? (朝日新書)うさんくさい「啓発」の言葉 人”財”って誰のことですか? (朝日新書)感想
人財(人材)」「輝業(企業)」「顔張る(頑張る)」「志事(仕事)」「最幸(最高)」など、なぜ「うさんくさい」と感じてしまうのか。それらの言葉を作り出した側は、政府や大企業など「強者」が多い事、ネガティヴな出来事や不都合な真実を隠している事など。。。しかし、この本の中にも「うさんくささ」を感じていて、「アンチ啓発」になってしまうのも、反体制、反社会、反日の入口になってしまうような「怪しさ」を感じてしまいます。結論として「パラパラ読み」で、視点だけを頂ければいい本と思いました。
読了日:07月02日 著者:神戸 郁人

「働き手不足1100万人」の衝撃「働き手不足1100万人」の衝撃感想
将来、AIとロボットの発達によって仕事が無くなり、労働者が余るという未来予測があったが、本書の予測は全く逆で、2040年に1100万人の働き手が足らなくなるというもの。具体的には、介護サービス職とドライバー職、建設職で、およそ25%が不足する、、、らしい。解決策は、高齢者と女性の雇用、外国人労働者の受け入れなどがよく言われている。人は突然増やしたり減らしたり出来ないのだから、ちゃんと将来の国家戦略を持って望まないといけない。脱私即的で政治にのぞむ、しがらみのない総理の誕生が日本には必要不可欠だ。
読了日:07月02日 著者:古屋星斗,リクルートワークス研究所

台湾のアイデンティティ 「中国」との相克の戦後史 (文春新書 1434)台湾のアイデンティティ 「中国」との相克の戦後史 (文春新書 1434)感想
現在の台湾社会は、政府が強権を行使して秩序や安定を維持することは認めるが、一方で国家暴力が市民の自由を抑圧するのをいかに防ぐかを重視する。また、大陸中国との人的交流や経済活動が健全に営まれることを強く望んでいる。国民党はバランスを取るための必要なおもりとしての役を演じる。我々日本人は、他国に対して「親日、親米度、親中」というモノサシで見てしまうけど、他国にはそれぞれ歴史的背景があり、地政学的背景があり、経済的背景がある。単純な図式で台湾を見ていたら、安全保障の面でも、経済的な面でも見誤る可能的がある。
読了日:07月04日 著者:家永 真幸

なぜかいじめに巻き込まれる子どもたち (ポプラ新書 250)なぜかいじめに巻き込まれる子どもたち (ポプラ新書 250)感想
本書は、いろいろと原因らしきものを書いてあるが、僕はなんか違うように思う。イジメが起きているのは、個人の損得だけを追い求めて、他人の痛みを感じ取ろうとしない日本人が圧倒的に増えてきているからである。この現代日本の問題が、子どもの社会にも映し出されているだけのこと。なぜ、他人の痛みを感じれないのか?人は本来は、一人では生きられない。助け合って生きていくほかはない。だから、集落が出来、それが大きくなって国家が出来た。日本人が敗戦で失ってしまった「祖国」を取り戻すしか、根本的な問題解決にはならない。
読了日:07月05日 著者:川上 敬二郎

教養の人類史 ヒトは何を考えてきたか? (文春新書 1431)教養の人類史 ヒトは何を考えてきたか? (文春新書 1431)感想
内容は、「知の巨人(立花隆、司馬遼太郎など)が求めたもの、人類の進化、神話・宗教・文明の誕生、哲学の発生、人類史の構造、東アジアからみた日本の文化、東洋哲学、現代史、21世紀の危機、文化・芸術の役割など。知の巨人の背中に乗って、人類史を俯瞰する本。どこから読み始めても面白い本。オススメします!
読了日:07月10日 著者:水谷 千秋

自民党と派閥 政治の密室 増補最新版自民党と派閥 政治の密室 増補最新版感想
①ポスト配分②活動資金③選挙支援の三つを原因として自然発生し、自民党総裁選の存在が派閥を定着させた。派閥政治から抜けられない自民党。LGBT法案では、自民党内の多くの議員が本心では反対しているのに、国会決議で反対した(議場を退席)した議員は青山繁晴議員らわずか3名に過ぎなかった。日本政治にとって唯一の救いは、どの派閥にも属さず、誰とも利害関係を持たない、完全無派閥の青山繁晴参議院議員だけなのだが、本書は青山議員については一切触れない。本書も派閥政治、既得権益の中から抜け出せていない。
読了日:07月11日 著者:渡辺 恒雄

知られざる海上保安庁 - 安全保障最前線 -知られざる海上保安庁 - 安全保障最前線 -感想
著者は元海上保安庁長官(令和2年1月〜令和4年6月末)。海上保安庁に対するさまざまな国民の「誤解」を解消するために書かれた本。安全保障を語るなら、本書をしっかり読んで学んでおきたいですね。
読了日:07月13日 著者:元海上保安庁長官 奥島高弘

ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか (光文社古典新訳文庫 Bウ 2-1)ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか (光文社古典新訳文庫 Bウ 2-1)感想
「いかにしてキリスト教徒になったか」がテーマなので、内村鑑三氏がキリスト教徒になるまでの過程、キリスト教徒になってからの過程が書かれてあります。僕としては「なぜキリスト教徒になったか」を知りたかったのですが、それはあまり書かれていません。信仰心は論理的に生まれるものではなく、感情の一つだと思います。内村鑑三氏の生い立ちや、生死に関する価値観、運命や人生に対する考え方に、キリスト教の教えがカチッとハマった瞬間があったのではと思います。
読了日:07月14日 著者:内村鑑三

休養学: あなたを疲れから救う休養学: あなたを疲れから救う感想
我々は「疲労感」という身体からのシグナルを、責任感や褒賞への期待、カフェインなどでマスキングしていまう。疲労感のマスキングを恒常的に繰り返すことで、疲労が蓄積し、病気や老化の原因となる。休養は以下の7タイプを組み合わせて、生理的休養:休息、運動、栄養心理的休養:親交、娯楽、造形・想像社会的休養:転換。など。僕も疲労のマスキングが得意なタイプで、過去に何度もバーンアウトしてるのて、積極的に休養を取ることは大事だとわかっています。わかっているけど疲労感が無いことに、なんか罪悪感があるんですね。
読了日:07月16日 著者:片野 秀樹

「笑っていいとも!」とその時代 (集英社新書)「笑っていいとも!」とその時代 (集英社新書)感想
プロデューサーの横澤氏は「知性」を感じられる息の長いバラエティ番組を作りたかった。タモリが優れている点は「観察力」。それで不思議な立ち位置の司会者になり得た。毎日ゲストを繋いでいく「テレホンショッキング」。ぶっつけ本番の面白さ。ハプニングを楽しむ。仕切らない司会。攻撃的知性。「国民のおもちゃ」を演じる。意味や思想を拒む「無」への志向。有能な素人を出演させる。素人をコントロールしない司会。観察し面白さを発見する。タモリはルール(守る/守らない)より、リズム(合う/合わない)が好き。
読了日:07月17日 著者:太田 省一

三島由紀夫の言葉 人間の性 (新潮新書)三島由紀夫の言葉 人間の性 (新潮新書)感想
僕が天才だと思う一人である、作家・三島由紀夫さんの名言を集めたもの。人間の性や社会の裏側の「本質」を見極め、更にその「本質」の裏側を見透かす。物事を一旦見切って、それをまた見切って人の言葉には、深さが生まれる。このような「名言集」は、読み手が勝手に文脈を作り出して、意味を見出すもの。読者の中に、三島由紀夫氏が予期しなかった意味を見出せば、名言は読者の中で生き続ける。知らんけど(笑)
読了日:07月18日 著者:佐藤 秀明(編)

粘着の人 ストーカーという名の宿痾粘着の人 ストーカーという名の宿痾感想
元ストーカーの半生。著者がつきまとった女性たちに求めていたのは「承認してくれる存在」「自分を見捨てない存在」「母親のような存在」なのだと思いました。だとすれば、今は「ストーカー・リカバリー・サポート代表」という社会的役割が著者の生きる力の源泉になっているように思います。本音と建前が交錯し、クソ真面目で純粋な人ほど生きづらい現代社会。当事者同士のネットワークの中に生き辛い人達が居場所を見つけれたら、すこしはマシな社会になるのかもしれません。
読了日:07月21日 著者:守屋秀勝

職場を腐らせる人たち (講談社現代新書 2739)職場を腐らせる人たち (講談社現代新書 2739)感想
職場を腐らせる人たちとは、⚫︎根性論を持ち込む上司⚫︎過大なノルマを部下に押しつける上司⚫︎言われたことしかしない若手社員⚫︎完璧主義で細かすぎる人⚫︎あれこれケチをつける人⚫︎八つ当たり屋、など。これらの人は、なかなか変わらないので、ターゲットにされないようにすることが寛容。本書で書いてあるような「職場を腐らせる人」は、誰でも1つぐらいは持っている個性とも言える。「私も職場を腐らせる人じゃないやろか?」と時々自省しないと、本当に「職場を腐らせる人」になってしまう。
読了日:07月23日 著者:片田 珠美

心のゾウを動かす方法心のゾウを動かす方法感想
僕も根拠のない思い込みに浸りがちなので、「バイアス」の説明を読んで、「これ、やってるがな!」と恥ずかしい気持ちになりました(笑)。自分も相手も嫌な気持ちになることなく、望ましい行動を誘う「ナッジ」。逆に言うと、望ましくない行動を誘うことも出来るので、、、、行動経済学は恐ろしいですね。。。
読了日:07月25日 著者:竹林 正樹

「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス感想
縦軸を「グローバリズム ー ナショナリズム」、横軸を「分配統制ー自由競争」「論理ー感性」「国家主義ー個人主義」などを当てはめて、様々な思想の流れをマトリックスで整理した本縄文人から岸田文雄総理まで、日本思想の変化がとってもよくわかる本でした。茂木誠先生、ありがとうございます。オススメします。
読了日:07月29日 著者:茂木 誠

世界の賢人と語る「資本主義の先」 (講談社+α新書 874-1C)世界の賢人と語る「資本主義の先」 (講談社+α新書 874-1C)感想
資本主義、資本主義と言うけれど、資本主義とは社会主義者が付けた名称。社会主義や共産主義を定義づけるために付いた名称、あるいは資本家たちを敵として定義付けした名称とも言える。僕は資本主義とは、行政の介入が大きい社会主義や共産主義と違って、自由主義、民主主義の下で資本家たちに自由に商いをさせていたらこうなったという結果論的な社会の仕組みと考える。なので、著者の資本主義全体をOSと捉える考え方には僕は立てない。(金融システムや社会保障など個別のOSは存在すると考えるが)
読了日:07月30日 著者:井手 壮平

パラサイト難婚社会 (朝日新書)パラサイト難婚社会 (朝日新書)感想
そもそも結婚は、家や家族を守るためのもの。しかし、明治維新で西欧の価値観を取り入れた日本は、恋愛に価値を見出し、結婚に幻想を抱くようになった。そして、個々人が自由に生きる、我欲を満たすことを第一に考えるのが「当たり前」となった現代社会。時に自分よりも家族を優先して行かざるを得ない結婚生活は、我欲第一優先の現代日本には、所詮無理なこと。一つ前に読んだ「世界の賢人と語る「資本主義の先」」での結論と同じなのですが、他者のために生きる。この日本的な価値観をしっかりと持たないと、社会も家庭も崩壊し続けます。
読了日:07月30日 著者:山田 昌弘

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