「はじめての人類学」奥野克己(講談社現代新書) | 乱読家ぽちんの独り言

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【『はじめに 人類学とは何か』から引用】

人類学が誕生して以来、この学問が問い続けてきた本質は何も変わりません。

それは「人間とは何か」という問いです。

人間とは何か。その根源的な問題を追い続けて、人類学者たちは悩み、悪戦苦闘してきたのです。そして彼らが見つけ出してきた答えは、今を生きている私たちのものの見方や生き方を変え、現実を生き抜くための「武器」にもなり得るのです。

記念碑的な著作が出版された1922年に近代人類学が誕生してから100余年、これまでに数々の人類学者たちが世界中を駆け回り、幾多の学説を唱えてきました。それらをひとつひとつ取り上げ、トピックや人名別に整理して辞典的にまとめた本はすでに世の中にたくさん出されています。ですが、この本ではあえてそのような形はとりません。ズバッと人類学の要諦を掴むための、「はじめての人類学」としての一冊を目指します。

【引用終わり】



「生の全体」を突き詰めた、マリノフスキ。

「生の構造」を突き詰めた、レヴィ゠ストロース。

「生のあり方」を突き詰めた、ボアズ。

「生の流転」を突き詰めた、インゴルド。

四人の学者から人類学を学ぶ本です。



人類学には、あまり興味を持てなくて、パラパラ読みしました。

本書には記述はないけれど、人類学(文化人類学、民族学)は、欧米人は優れていると考える「優生学」と表裏の学問で、また欧米諸国が他国を征服し管理する「帝国主義」「キリスト教の布教」を進めるための必要性から始まったものではないか、、、、と勝手に考えていますが、違うのかもしれません。よくわからん。



本書で書かれてある、マリノフスキが調査したトロブリアンド諸島。

性交渉が妊娠の直接的な原因とは考えず、霊児が女性の体内に入ることで妊娠すると考えられているそうです。

何年も家を空けていた夫が帰ってきたら、妻が子供を産んでいて、その子を自分の子どもと信じる夫の話があり、驚きました!



「はじめての人類学」奥野克己(講談社現代新書)

【4月14日読了】

【オススメ度★★】