「池上彰の世界の見方 北欧」池上彰(小学館) | 乱読家ぽちんの独り言

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⚫︎北欧とは、一般的にはスカンディナビア半島のノルウェー、スウェーデン、フィンランドと、デンマーク、アイスランドを指す。

中世はデンマーク、近世にはスウェーデンが大国となって近隣国を支配していた。


⚫︎言語は各国違うが、フィンランド以外はゲルマン系の言語。フィンランドは、ウラル語族という別の言語グループ。


⚫︎宗教は、全ての国が福音ルーテル派。フィンランドの1%だけがロシアの影響を受けて正教会信徒。


⚫︎北欧の有名企業は、IKEA、ボルボ、LEGO、ノキア、H&M、Spotifyなど。


⚫︎マイナス20が当たり前の国々。人口は5カ国合わせて3000万人以下。生きていくのは大変で、命への危機意識が高い。協力して生きていかざるを得ない環境にあることから、平等意識、ジェンダーギャップの無い、一人一人が大切な国の資源と考える国民性が生まれた。


⚫︎過去にソ連(ロシア)と戦って大打撃を受けたフィンランドとスウェーデンは、安全の為に中立を守ってきたが、ロシアが攻めてくるかもしれない恐怖からNATOに加盟申請した。


⚫︎子どもの学力水準が高いフィンランド。日本との違いは、先生から授業で教えることに専念し、生徒の悩みの解決は各学校に必ずいるカウンセラーが対応していること。先生は、午後5時になるとさっさと帰宅し、ワークライフバランスを守っていること。教師になるには大学院まで行かないといけないこと。


⚫︎スウェーデンが社会福祉国家になったのは、中道左派の社会民主労働党の長期政権が続いたから。しかし、日本と違って競争に負けた企業を国は助けない。個人のリスキリングを支援。


⚫︎ノルウェーがEUに入らないのは石油産業と豊かな漁場を持っているから。



地政学的に北欧を見ることで、EUNATOがよくわかる。

いい本でした。


「池上彰の世界の見方 北欧」池上彰(小学館)

17日読了】

【オススメ度★★★★