「戦国城郭に秘められた呪いと祈り」小和田哲男(山川出版社)  | 乱読家ぽちんの独り言

乱読家ぽちんの独り言

乱読とまち歩き、青山繁晴さんが好きなおじさんです。
コメント、フォロー、リブログはご自由に。
ただし、議論目的のコメント、意見の違いを尊重されないコメントは公開しません。



戦国時代の武将たちは、合戦に際し、神仏にすがっていた。効率のみを考えて城を築いていたわけではない。

本書では、次の二つを切り口に城について掘り下げる。

⚫︎城郭史を、信仰の世界、もっといえば、陰陽道、呪いや祈りといった観点からとらえ直すこと。

⚫︎中世の呪術およびその意識や儀礼が築城にどのようにかかわったのか。


安土城、岐阜城、信貴山城のように信仰の山に築かれた城。

隅欠け、隅落とし、鬼門の方向に寺社を配置するなど、鬼門除けを意識した城の縄張。

場内に鎮守として寺社を勧請。

石仏を石垣や石段に転用。

魔除け効果があったハート型の猿目石。

天守には祭祀空間としての側面もあった。

などなど。


「戦国城郭に秘められた呪いと祈り」小和田哲男(山川出版社) 

【3月24日読了】

【オススメ度★★★