「もっと知りたいアイヌの美術」山崎幸治(東京美術) | 乱読家ぽちんの独り言

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⚫︎世に存在する全てのものには魂が宿っている。魂は不滅の存在であり、カムイモシリなどと呼ばれる神々の世界とアイヌモシリと呼ばれる人間の世界を往復する。また、人間は魂それ自体を見ることができず、人間の世界にはある形や現象、肉体をともなって現れる。


⚫︎ 自らの生活と切っても切れない関係にあり、かつ人間が素手で立ち向かうことができないものをカムイとして敬い、祈る。

どのようなものがカムイとされるかは、時代や地域、個人によって様々であるが、動物、植物、山、川、海、太陽、月、雷、火、水、道具、また天候や伝染病などの病気もカムイとされる。


⚫︎ 霊送りという儀礼(イヨマンテなどのクマの霊送り)。狩猟時に山中で動物を見つけると、それは神々の世界で暮らしていたカムイが、人間の世界に遊びに来てくれたと考える。迎えいれられたカムイは、人間たちから様々な接待を受ける。



10数年前に心理学の集まりで北海道に行った時、懇親会の場でアイヌ音楽の紹介があり、若い女性が口琴という楽器を弾いてくれました。不思議な音色で、時に好きな男性の気を引くための女性の恋の手助けになったそうです。

僕とアイヌの設定はそれぐらいで、何かを語れるほどの知識はありません。


本書では、アイヌの独特の文様を使った衣服や、宗教儀式に使われた道具、装束品などが掲載されていますが、その様式の起源についてはよくわからないようです。


実物を見てみたいなぁと思いました。

大阪吹田の国立民族学博物館に、いくつか展示されているようなので、近々見にいくことにします。


「もっと知りたいアイヌの美術」山崎幸治(東京美術)

【令和4年8月9日読了】

【オススメ度★★★】