分子栄養学によるウィルス感染症への栄養対策について | 分子栄養学のススメ

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分子栄養学の確立者である三石巌によって設立された会社“メグビー”のブログです。

体力・免疫力の向上

良質タンパク、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、セレン、クロムなど

 ウイルスや細菌との闘いには、多くのエネルギーを消耗しますので、日頃からエネルギーづくりに必要な良質タンパク、ビタミンB群、ビタミンC、ミネラルが不足しないように摂取する必要があります。

 ウイルスに感染すると、細胞はインターフェロン(周辺の正常細胞に警告の情報を伝えるために分泌するサイトカイン)を分泌します。これにより、免疫機能を高めたり細胞自体の防御力を強化したりして、ウイルスの増殖を抑えて感染を拡大しないようにします。

 インターフェロンは、糖とタンパク質が結合した糖タンパクの1種の為、自前で合成する為には、良質タンパクやビタミンC、ビタミンA(タンパク質に糖をつける作業にAが必要)などが必要になります。

 

喉・鼻・気管支の強化(粘膜の強化)

良質タンパク、ビタミンA、レシチンなど

 喉・鼻・気管支には、細菌やウイルスの侵入を防ぐために粘液と線毛による排除機構が備わっています。

 良質タンパクとビタミンAの摂取は、ウイルスの侵入口である粘膜の強化、粘膜を守る粘液づくりにおいて欠かせませんが、線毛の材料としても大変重要です。

 また、粘膜表面を粘液でしっかりとコーティングするためにはレシチンの摂取も必要となります。

 

活性酸素対策

ビタミンC、ビタミンE、植物ポリフェノールなど

 ウイルスや細菌との闘いの際に、免疫細胞から活性酸素が多く放出されます。

 これに伴う慢性的な炎症によって、細胞・組織が破壊されて正常な働きができなくなってしまいます。

 活性酸素を除去することで、細胞・組織のつくりかえを促し、正常な働きを取り戻す必要があります。

 

ストレス対策

良質タンパク、ビタミンC、ビタミンEなど

 体調不良の状態が慢性化することは大きなストレスになります。

 ストレスは炎症や免疫力の低下を長引かせて悪循環に陥りますので、ストレス対策も必要となります。ストレス時には、ステロイドホルモン(抗ストレスホルモン)を体内で合成する為に、その材料である上記栄養素の消費量が増えます。これらの成分は、特に強化して摂取されることをおすすめします。また、リラックスできる時間や空間を確保することでストレスを感じ難い環境を整えることも大切です。

 

<参考資料>

メグビーインフォメーション Vol.168「病気と栄養2 ウイルス感染症」、vol.315「ウイルス感染症」