肝臓には色々なリスクが掛かることがお分かりいただけたと思いますが、このような場合、肝臓に負担を掛けないように生活をしていくことが大事になります!!
それには、
○暴食、まとめ食い、糖質・脂質過多(高タンパク・高ビタミン食が理想です)
○アルコールの多飲(ビール:500ml、日本酒・焼酎:1合を1日
の目安にし休肝日を設ける)薬剤の乱用(薬は解毒代謝を高め活性酸素の発生にも繋がります)
○添加物を含む食品の過剰摂取(解毒代謝を高めるため負荷となる)
○喫煙(解毒代謝を高めるため負荷となる)
○ストレス(機能低下を促進させる要因)
○過度な体脂肪の蓄積(脂肪肝、アディポサイトカインの異常)
など、以上のことに気をつけていく必要がありますが、生活上避けられない場合もありますよね・・・
“肝臓”自体を強化し、負担が掛かっても対応できるように備えておくこと、そしてリスクによって起こる肝臓への負担を軽減することで対策が立てられます♪
●肝臓の強化
肝臓は、再生能力の高い組織として知られ、“絶えず壊れたら作りかえて”をくり返して機能を維持しています。
作りかえには、材料となる良質タンパク、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ミネラル(亜鉛、マグネシウム)などの栄養素の確保が必要になります。
●リスクへの対策
肝疾患のリスクは3つあると言われています。
(ウイルス対策)
肝疾患の1番のリスクは、ウイルス感染です。
ヒトはウイルスに感染すると、インターフェロンという生理活性物質を分泌し、免疫を活性化させ、ウイルス退治へと向かわせます。このインターフェロンの合成が間に合えばウイルス感染は予防でき、感染しても増殖を抑えることができるので、インターフェロンの合成材料となる良質タンパク、ビタミンA、ビタミンCを十分にお摂り下さい。
また、免疫力自体を高めていくためには、良質タンパク、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ミネラル(亜鉛、セレン、ヘム鉄)などが必要になります。
(解毒代謝のサポート)
2番目のリスクがアルコールや薬剤などです。
これらは、そのもの自体が肝臓に害を与えることはもちろん、解毒作用にて無毒化する過程で、活性酸素(正常細胞に傷害を与える物質)の発生を伴うため、重ねて負担を与えてしまいます。このことから、上記でもあげたようにアルコールの多飲や薬物の乱用などは避け、リスクを減らし、解毒代謝を円滑にするために必要な良質タンパク(特にグルタミン酸、システイン、グリシン、メチオニンなどのアミノ酸)、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレン、ヘム鉄)などを十分に摂り入れることが重要になります。
また、発生した活性酸素は、ビタミンC、ビタミンE、植物ポリフェノールなどの抗酸化成分によってしっかり除去していくことで対応できま
す。
(脂肪肝予防)
3番目のリスクは、肥満です。
肥満は、脂肪肝を発生させ、さらにアディポサイトカインのバランスを乱し、さまざまなマイナス要因を産み出してしまいます。
肝臓に脂肪が異常に溜まることで機能が低下する脂肪肝は、肝硬変や肝臓ガンのリスクファクターです。脂肪肝を予防していくためには、良質タンパク(特にメチオニン、グリシンなどのアミノ酸)、タウリン、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸、レシチン(コリン、イノシトール)、マンガンなどの抗脂肪肝因子となる栄養素を摂取することが大事になります。
その他、運動などを取り入れることもお勧めです。
このような対策を行い、肝臓にとって有利になる条件を取り揃えてあげることが私たちにできる対策だと思います(・ω・)/
日本人は、肝臓の弱い民族だと言われています
その理由の1つに、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒド(毒)を分解する酵素の働きが弱いタイプが多いことがあげられます。
また、肝炎の原因は、ウイルス性が9割であり、これは食習慣(生食)や過去の医療事故(注射器の使いまわし、ウイルスに汚染された血液の輸血)などの時代背景が影響していることが考えられます。加えて、肝炎ウイルスへの感染に弱い、もしくはウイルスの排除能力が低い体質であることなども予想できるでしょう
このようなリスクを抱えながらも沈黙を続けてもくもくと働いてくれている肝臓のために、皆さまも出来る対策からスタートしてみてはいかがでしょうか?
負担の掛かりやすい時期は特に注意してお過ごしいただくことをお勧めします。