リン脂質のつくる膜構造は、細胞の内部にもみられます。
タンパク質やエネルギー物質などをつくる場も、遺伝子を納めた核をつつむものも、分解酵素を貯蔵する袋も膜なのです。
遺伝子によって親から受けついた生命つくりの方法は、タンパク質という形をとってはじめて具体化されます。タンパク質こそ第一の生命物質といわれるゆえんですが、そこに脂質という協力者がなければ、それほどの働きも保証されないことになりましょう。
脂質は、タンパク質や糖質とともに三大栄養素といわれながら、とかく悪玉扱いされかねない傾向にあるようです。
つづく・・・