生物界に対して
地球はありとあらゆる生物で満ちみちている。
そこには、数十万種の植物と数十万種の動物とが、それぞれに自己に適した環境をもとめて生活をいとなんでいる。
ダーウィンは、生物相互のあいだには生存競争があり、環境との関係において自然選択(自然淘汰)があるとした。
むかしの人間は、暑さ寒さを防ぐ手段を十分にもたなかった。
そしてまた、食料の欠乏にも耐えなければならなかった。
伝染病や野獣の脅威も多かった。
すなわち自然選択や他の生物との生存競争において、現在よりきびしい条件におかれていた。
このような事情のために、現代人の体がなまくらになっていることは事実である。
登山とかスキーとかの、肉体条件のきびしいスポーツには、それ相応の意義がみとめられている。