三石理論研究所の情報誌の創刊号(1981.6.10)の「分子栄養学の提唱」と題したご挨拶文の抜粋を載せさせていただきます。
売り手と買い手が相まって、健康補助食品についての正確な情報をつみかさねることになるのが、健全な発展というものだ、と私は思います。
買い手の知識が売り手の知識を上回ったとしたら、これは、業界の発展にとってはブレーキにならざるを得ません。この逆であることが、業界発展の条件である、と私は思います。
ここまでくると、食生活の欠陥の中に栄養補助食品を位置づけることの出来る理論がほしい、という願いがつのります。
理論がないというなら、態度として何かあるかと問われた時、高タンパク食、高ビタミン食と私は答えます。それを「メガビタミン主義」と呼んできました。
理論がなければ、メガビタミン主義の説得力は万全ではありえないでしょう。
分子栄養学という根に立ち帰ることによって、栄養補助食品の位置づけもでき、食生活の盲点に光をあてることもできる、と私は思うのです。
そうなれば、生理学も病理学も栄養学も、しっかりと大地に根を下ろした科学として新生できるのです。