メガビタミン健康法 〜分子栄養学でわかった元気と長寿の秘訣
「ビタミン依存症」という言葉がある。これは、正常な人と比較して桁違いに大量のビタミンを投与すれば消失する病気を意味している。このような病気が知られているという事実を直視するならば、説得力のある解釈が欲しくなる。私は、それに対して仮説を提示するものに他ならない。
メガビタミン主義という言葉は、ビタミン以外の栄養素から目をそらすような印象を与えるかもしれない。しかしこの主義の目的とするところは、ビタミンの大量投与を中心とする健康レベルの向上である。
本文より
プロローグ
第一章 考え方の方向づけ
1 健康という曖昧な言葉
2 生命は一本のロウソクである
3 酵素食品という耳よりなもの
4 ビタミン所要量には個体差がある
5 なぜメガビタミンか
6 老化学説は九つもある
7 ビタミン、ミネラルをどう考えるか
第二章 ビタミンのいろいろ
1 「若返りビタミン」ビタミンE
代謝のレベルアップにはビタミンE/糖尿病にはビタミンE/慢性病や不妊にはビタミンE/血行改善にはビタミンE/筋力強化にビタミンE/抗酸化物質のビタミンE/細胞分裂の限界を乗り越えるビタミンE/抗ガン作用のあるビタミンE/ビタミンEの敵/ストレスにはビタミンE/ビタミンE欠乏とステロイド/動脈硬化にはビタミンE/ビタミンEの欠乏/多彩なビタミンE
2 「万能選手」ビタミンC
進化論的に別格のビタミン/ビタミンCの一日必要量/骨の形成にはビタミンC/ビタミンCと骨の病気/ウイルス感染症にはビタミンC/ビタミンCの多彩な働き
3 「目の乾燥や口内炎を防ぐ」ビタミンA
ビタミンAの歴史/ビタミンAの成長促進作用/ビタミンAの多彩な働き/ビタミンAの欠乏症と過剰摂取/ビタミンAとガン細胞/天然品と合成品
4 「頭脳を回転させる」ビタミンB 1
嫌気的解糖とは/全ての細胞で働くビタミンB 1 /ビタミンB 1 は神経伝達に関与/ビタミンB 1 の「頭脳回転作用」/ビタミンB 1 の敵
5 「成長促進、解毒作用」ビタミンB 2
ビタミンB 2 の歴史/ビタミンB 2 の欠乏と成長促進作用/ビタミンB 2 の生かす作用/低タンパクで失われるビタミンB 2 /全身に影響するビタミンB 2 欠乏
6 「免疫から虫歯、肥満までカバー」ビタミンB 6
ビタミンB 6 とタンパク質との関わり/ビタミンB 6 と免疫やインスリンとの関わり/ビタミンB 6 の欠乏
7 「生命に関わる」ビタミンB 12
アミノ酸合成にはビタミンB 12 /ビタミンB 12 は神経細胞に働く/末梢神経にはビタミンB 12
8 「成長促進作用、神経症状予防」ニコチン酸
ニコチン酸を作るのに必須の3要素/ニコチン酸の欠乏症/ニコチン酸とDNA
9 ミトコンドリアで働くコエンザイムQ 10
心機能にはコエンザイムQ 10 /歯周病にはコエンザイムQ 10 /コエンザイムQ 10 の多様な働き
10 「止血効果のある」ビタミンK
ビタミンKの歴史/抗凝固薬ワーファリン/ビタミンKの拮抗剤ワーファリン/ビタミンKをたっぷり摂ると背が伸びない?/ビタミンKの予防効果/ビタミンKの過剰症
11 「背骨をまっすぐに保つ」ビタミンD
日光浴とビタミンD/ビタミンD欠乏/ビタミンD過剰症
第三章 ミネラルのいろいろ
1 カルシウム
体液は微アルカリ性/血液のアルカリ度を下げるもの/カルシウム不足と日本人の食生活
2 鉄
3 ヨードあるいはヨウ素
ヨードと甲状腺/ヨードとエネルギー/ヨード不足と甲状腺の異常/ヨードは微量ミネラル
4 セレンあるいはセレニウム
セレンと免疫機能/セレンを摂るときの注意/セレンの効用/セレンの抗ガン作用/セレンと局所ホルモン
5 六価クロムではない三価クロム
第四章 その他の栄養素
1 第一の栄養物質タンパク質
二〇種のアミノ酸から成るタンパク質/注目すべきは必須アミノ酸/タンパク質の必要性/タンパク質の役割/低タンパク食と高タンパク食
2 レシチンという名のリン脂質
レシチンの発毛促進作用/胆石の予防にはレシチン/レシチンとリン脂質/高脂血症にはレシチン/抗脂肪因子としてのレシチン /脳や神経の働きにはレシチン
3 成長や生殖に欠かせない必須脂肪酸
脂肪酸の飽和と自動酸化/体のすみずみで働く必須脂肪酸/体を守る不飽和脂肪酸
4 植物性多糖体と動物性多糖体
腸内環境を整えるペクチン/消化吸収に関わるセルロース
エピローグ
参考文献