こんばんは、ココアこと田中貴子です。
 
 
エリック・カール展に続いて、呼ばれるように、こちらの絵本が私に思い出を引き連れてくれました。
 
 
私の子ども時代、そして再び子育ての時期に、息子に読み聞かせをした思い出のある、「ちいさいおうち」や「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」などの作者、ヴァージニア・リー・バートンさんの展覧会に行ってきました。
 
 
このほんわかしたおうちの絵に、見覚えがありますか?
 
 
おうちの窓が目、ドアが鼻、玄関口の階段が不思議と口元に見えた物語は、社会や環境の変化についてのメッセージもあります。
 

 

 
こちらの展覧会は、絵本原画だけでなく、別の活動であるテキスタイル(布地)の作品も共に見ることができるのが、とにかく素晴らしいのです。


贅沢にも、無料で撮影OKでもあったので、その緻密で愛情にあふれる作品たちをほんの一部ですが、紹介しますね。
 
 
オレンジ地のちいさいおうちのテキスタイルが、可愛いです。
 
 
 「じょせつしゃ けいてぃー」のユーモラスな表情が、愛くるしいです。
テキスタイルの作品群は、期待以上に沢山あって、心も浮き立ちます。
 
 
はにかんだ表情でダンスをしている2人。
 
 
噂話をしている様子も、こうやって作品になると、ニヤリ(笑)
女性たちにデザインを教えて、手彫りで絵柄を掘り、インクで染め、布地に印刷しての工程で、手作業のテキスタイルを次々と生み出していったのだそうです。
 
 
途方もなく細かくて、気が遠くなりそう~。
 
 
白く浮き出るように、境目の1つ1つが丁寧に彫られています。
 
これを布地に印刷したのが、この作品です。
 
 
小学生の卒業制作で、彫刻刀で木版画を作っていたのを思い出しました。
 
 
どれほど集中して、コツコツ彫り上げたのだろうを想像しては溜息~。
 
絵本でも、テキスタイルでも、ヴァージニアさんの観察眼の深さとユーモアある構成美が光っていました。
 
 
来日中のエピソードによると、何にでも好奇心の目を注がれていたのだそうです。
 
 
ときには、ラッシュアワーの様子さえも対象になり得たというのですから、感性のアンテナをいつでも張っておられたのでしょうね。


そういった場合はスケッチは遠慮して、記憶にとどめ、宿についてから描きおこしたという話にも、嬉しくなってみたり。
 
 
惹かれるモノには、自分の本質を知る宝物があります。
 
 
私は、作品を生み出す工程(裏話)とか、インタビューなどで作品にかける想いを知ることが好きです。
 
 
どんな想いや夢をもって、取り組んでいたのか?
 
 
どんな工夫をしてきたのだろう?
 
 
初期の作品からたどっていく展覧会とか、自伝に触れると、更に真髄に近づいてみたくなります。
 
 
それは相談時にも大事にしていることにも、通じています。
 
 
これまでに、もがきながら頑張ってきた経験も、築いてきた実績や自信も、悩んだ日々も、全部意味がある。
 
 
何を今、一番大事に続けているんだろう?
 
 
この先は、どうしたいんだろう?
 
 
これまでの人生を振り返りながら、なりたい未来を思い描いていけるよう、出逢う皆さんの心根に、丁寧に寄り添っていきたい。
 
 
心をこめたモノは、必ず感動という記憶になる。
 
 
そう刺激をもらいながら、会場をあとにしました。
 
 
バレエと時の融合の作品にもうっとりです。
 
 
あなたは、この先どんな時を刻んでいきたいですか?
 
 
読んでくださって、ありがとう。

 

 

 

最新号は、「見ることやることが繋がるとき」です。

 

 

何が縁でこの展覧会に行くことになったのか?など、今回の内容とも繋がっています。

 

 

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