★その日のテーマをお届けする、

「本日の主題」というメルマガ始めました。一言リーディングを試すと登録出来ます★





前回からのつづき

プロローグ 第一章 第2章 第3章

 




思ったよりも長引いた入院で、

 

 

私の廃人度は増した。

 

 

 

 

点滴の薬の量は増え、副作用は重く、

 

 

氣持ちまで弱り果てていた。

 

 

 

 

その日もレイは来てくれた。

 

 

 

うつろな眼差しの私でも解るくらい、

 

 

その日のレイの様子はいつもと違った。

 

 

 

私はすぐに、『なんかあったの?』と聞いた。

 

 

 

 

レイは少し吃って、つかえつかえ話し始めた。

 

 

 

『ヒナタ、ヒナタの薬が、あんまり辛そうだったから、

 

俺、調べたんだ。なんか、妊婦さんが、こんなに苦しんで大丈夫なのかな?

 

って心配になってさ。。。』

 

 

少し沈黙があってから、またレイは続けた。

 

 

 

『あのさ、ヒナタ、その薬さ、海外では、アメリカではもう、、、

 

効果がある根拠がないって使われていないんだ!』

 

 

 

暫く意味が理解出来なかった。?がいっぱいだった。

 

 

『レイ、それどういう事?この薬、いくら打っていても、

 

赤ちゃんが早く産まれる可能性があるってこと?

 

え?でもアメリカでは使われていなくて、なんで日本では?』

 

 

 

レイは一息おいてから続けた。

 

 

『うん、俺も意味わかんなくて、調べたんだ。

 

そうしたら、海外で効果なし、ってなった薬を売れるマーケットみたいな位置づけが、

 

日本って感じなんだよ。この薬だけじゃない。インフルエンザの薬とか、

 

抗がん剤もそうだって。』

 

 

 

『え?抗がん剤も??』

 

 

私の頭の中には、抗がん剤の副作用で苦しんで死んでいった友人の顔が浮かんでいた。

 

 

『なんで?誰が?なんのために??』

 

 

言った後で答えはすぐに解った。

 

 

薬を売る人儲かる様に。

 

 

国同士の上下関係が絡んでいたりもするから。。。そう言う事?

 

 

レイは鞄の中からネットの情報をプリントアウトしたものと、

 

 

数冊の本を出した。

 

 

 

本のタイトルからして、反医療的な感じのものと、

 

 

 

安全な食についての本らしい。

 

 

プリントアウトした紙は、私の点滴の薬についての情報で、

 

 

淡々と薬の効能や、いつ効果がある根拠なしとアメリカで判断され、

 

 

現在は使われなくなったのか書かれていた。

 

 

 

私やレイが知らなかっただけで、こういう事に満ちているんだろうと、

 

 

混乱しながら理解した。

 

 

 

もう、点滴を引き抜きたい氣持ちでいっぱいだったが、

 

 

その紙には、薬を急に止めると、張り返しが強く出る、と書いてあった。

 

 

つまり、この点滴を引き抜けば、

 

 

陣痛がすぐにも来て生れ出るかもしれないのだ。

 

 

元から力の入らなくなった身体から更に力は抜けて、

 

 

その日は、それから何を話したか覚えていない。

 

 

『ヒナタはどうしたい?俺はお腹の子供も大事だけれど、ヒナタも大事だから。』

 

 

帰り際にレイに聞かれたけれど、自分でもどうしたいのか解らなかった。

 

 

 

私は無力な子供の様だった。

 

 

もう、本当にどうしたいのか解らなくなっていた。

 

 

身体はフラフラだし、マトモな思考力が湧いて来やしない。

 

 

 

小さな子供が困った時すぐに、

 

 

『おかあさーん!』と母親を呼び寄せるが、

 

 

この時の私は同じ心境だった。

 

 

 

血の繫がりがないと解った時から、

 

 

距離を取り続けて来た母に対して、

 

 

初めて心から助けを求めていた。

 

 

 

 

次の日の朝、その母はやって来た。

 

 

レイが父にも母にも、昨日の話をしたからだ。

 

 

夜遅くメールが来て、

 

 

私のお見舞いの帰り道に、両親の所に寄った事が書かれていた。

 

 

病室の入った途端、

 

 

『レイ君から聞いたわよ。』と母は言った。

 

 

 

目を合わせられなかった。

 

 

『あなたはどうしたい?』母もレイと同じ事を聞いた。

 

 

私は力なく、

 

 

『わからない。。。』と言った。

 

 

 

母は見た事のない顔をして、

 

 

『しっかりしなさい!あなたの身体でしょ、あなたの子供でしょう?!』

 

 

怒鳴る様に言った。

 

 

こんな母は初めてだった。

 

 

 

父は俯いて、母の日傘で、うじうじと自分の靴を弄っていた。

 

 

教室の後ろに立たされた子供の様だった。

 

 

 

私は大きく息を吸い込んだ。

 

 

そして、心にある事を言った。

 

 

『子供が十分に育ってから産みたい。でも、この薬の事は許せない。

 

 

私はもう、医者とか薬も信じられない。

 

 

けど、張り替えして子供が産まれたら嫌だから、この点滴は抜かない。

 

 

でも、本当はもう、ここにいたくない!』

 

 

 

ここまで言うと、抑えていた怒りや悲しさが爆発して、

 

 

子供の様に無様にぐちゃぐちゃな顔で泣いた。

 

 

 

母は、言った。

 

 

 

『泣かない。しっかりしなきゃ。あなたは母親になるんだよ。

 

 

点滴を抜かないって決めたのなら、子供を十分にお腹で大きくするって決めたんなら、

 

 

子供がもう大丈夫な時まで、ここにいないとならないんだよ。

 

 

あなたの身体が辛いのだから、お腹の子供も辛いんだよ。

 

 

あなたが負けてどうするの?』

 

 

 

母は気丈だった、こんな姿は初めて見た。

 

 

私は自分が情けなかった。

 

 

母の言っている事がもっともだと思った。

 

 

 

父は振り絞る様に、

 

 

『がんばれよ。』

 

 

と言ったが、泣いている様だった。

 

 

 

 

 

 

この時の事を境に、私とレイは薬の事や、

 

 

 

医療の事や、環境汚染や教育にまつわる事、

 

 

 

世の中のあらゆる矛盾についての情報を漁った。

 

 

 

今まで普通に暮らして来たこの世界の事が、

 

 

 

なんだか異常だと思った。

 

 


 

つづく(このお話は虚構です)

 

 

 

 

 

 

*絵だけのページ作りました→ こちらのページ☆


★新しいセッションのご案内はこちらです★

■セッションのご案内
★あなた自身のハイヤーセルフから送られる絵手紙。
それが、『絵手紙を君に』というセッション。
それは私を通して綴られる、絵と文章の自動書記であります。
そこには、普段のあなたが知り得ない、本当のあなたの想いや、
どうしたら、あなたが自分の人生の舵取りをうまく出来るのかについてのアドバイスが書かれています。
あなたが自分自身の人生を楽しみに生きられます様に。

詳しくはこちらから★

☆SkypeやLINEを使ったセッション始めました。

平日のAM10時30分から、PM15時までの間の1時間で、

ご希望のテーマに沿ってチャネリングで降ろしたメッセージで、

新たな視点やアドバイスを提案致します。

*1時間5000縁です。お申し込みはコチラです☆

(テキストエリアに、相談内容と、スカイプかライン、いずれかのアドレスをお願い致します。フェイスブっクの

メッセンジャーでも可能です。)

↓応援クリック頂けたら嬉しいです。
 

人気ブログランキング

Megumi Shimanuki

お友達になっていただけると、集合意識にチャネリングして導き出した、

↓↓一週間のアドバイスや、お得な情報が送られて来ます。是非、宜しくお願い致します。

友だち追加

(追加出来ない場合は、@eft7728y)