前回からのつづき

プロローグ 第一章 第2章

 

いたたまれない氣持ちが響いたのか、

 

 

 

ある朝異変を感じた。

 

 

 

その日は妊婦検診だった。

 

 

 

出かけるとき、靴を履くのも困難だなと感じるくらい、

 

 

 

お腹がせり出しているなと思った。

 

 

 

触ると固い。

 

 

 

腰は強ばって痛く、

 

 

 

鉄の筒を巻かれた様な違和感を身体に感じた。

 

 

 

 

 

妊娠したのが初めてなので、

 

 

 

こんな日もあるか、くらいに思って出かけた。

 

 

 

産院で、お腹に収縮を計るモニターのベルトを巻かれて、

 

 

 

他の妊婦さんに混じってのんびりしていたら、

 

 

 

すぐに看護婦さんが二人入って来て、

 

 

 

私は取り押さえられる様にして運び出された。

 

 

 

もうすぐにも生れ出そうな状態である事、

 

 

 

それを何としても押さえないとならない事を、

 

 

 

別室に連れられるまでの間に告げられた。

 

 

 

言われるがままに点滴をされた。

 

 

 

 

点滴をしながらレイに電話した。

 

 

 

電話口に出たレイは、

 

 

 

『え?どういう事?え?大丈夫?え?え?』

 

 

 

と、え?を連発していた。

 

 

 

そりゃそうだ、私も訳が解らない。

 

 

 

今朝、普通に家を出たんだ。

 

 

 

確かに異変はあったけれど、そこまで大事な感じではなかった。

 

 

 

 

私はレイが来る前に、寝心地の悪いベッドがある部屋に移された。

 

 

 

 

点滴の薬が増やされて、副作用で心臓がドキドキなった。

 

 

 

息が苦しかったし、暑かった。

 

 

 

 

お腹の子供は怒って嫌がっていると感じた。

 

 

 

なんでこんな事するんだ!そう言って泣いて駄々をこねている。

 

 

 

この子は、私の子供なのか、それとも私自身なのか。

 

 

 

 

ぼんやり考えているうちに寝ていた。

 

 

 

 

起きると、レイがいた。

 

 

 

レイが連絡して両親も来ていた。

 

 

 

 

皆が心配そうに私を見ていた。

 

 

 

 

自分はダメな人間だと感じた。

 

 

 

皆の今日の予定も狂わせて、心配をかけて、

 

 

 

でも、何にも出来ない。

 

 

 

そんな風にしか思えないのだ。

 

 

 

私は素直に甘えられない自分が悲しかったけど、

 

 

 

私の中の子供は、皆がいる事を、何だか嬉しそうにすらしていた。

 

 

 

 

この子と私は全然違うなと思ったけれど、

 

 

 

その事を口には出来なかった。

 

 

 

どう話せば良いのか解らなかった。

 

 

 

私が黙っているから、レイも、父も母も、

 

 

 

その日、特には何も言わなかった。

 

 

 

その日から、しばらく入院する事が決まった。

 

 

 

 

 

副作用は強烈で、私は数日で廃人になった。

 

 

 

音楽だけが慰めだった。

 

 

 

今まであまり聞かなかったくせに、急にレゲエばかりを聞いていた。

 

 

 

ボブ . マーリーが染みた。

 

 

 

今の自分が奴隷の様な心地だったから、

 

 

 

何か響いたのだろうか?

 

 

 

レゲエの由来には詳しくはないけれど、

 

 

 

今の自分に光を与えてくれていた。

 

 

 

 

今日も病室にレイと父と母が揃っていた。

 

 

 

 

父が『レイ君、なんか懐かしい漫画持って来たね?

 

 

それ、ヒナタも子供の頃見ていたヤツだよな?』と言っている。

 

 

 

レイが手に持っている漫画を見ると、‘’忍者ハットリ君‘’ だった。

 

 

 

なんで?そんなの持ってんだろ??と私は思いながら父の方を見て、

 

 

 

『うん、好きだった。』と言った。

 

 

 

レイは嬉しそうに『古本屋で見つけてさー、

 

 

これ持って行ったらヒナタも喜ぶかなーと思ってさ、買って来たんだ。

 

 

俺も好きだったんだよねー。』と言った。

 

 

 

母は何も言わないで笑いを堪えていた。

 

 

 

そりゃそうだろう、自分の子供が早産で産まれるかもしれない時に、

 

 

 

氣の抜けた漫画を嬉しそうに持参する30代の男。。。

 

 

 

でも、レイのこういうノウテンキな所が私は氣に入っていたりする。

 

 

 

レイがタバコを吸って来る、と入って外に出た時に母は、

 

 

 

『あの人、変わっているけれど、マイペースで穏やかで安心するわね。』と言った。

 

 

 

なんか、母と初めて心が通じた感じがした。

 

 

 

 

自分が褒められても、今まで、受け取れなかったんだけれど、

 

 

 

すんなり、この言葉に、

 

 

 

『うん。』と言えた。

 

 

 

 

その後レイが戻って来てから3人は、

 

 

 

かみ合ってんだか、かみ合っていないんだかの会話を続けていた。

 

 

 

 

でも、3人は家族に見えた。

 

 

 

 

まあ、家族なんだけれど、それを実感した。

 

 

 

お腹の中の子供は寛いでいた。

 

 

 

私は、今まで ‘’終わり‘’ に向かって人生を歩んでいた。

 

 

 

けど、この時、この病室でやっと ‘’始まった‘’ と思った。

 

 

 

ボブ.マーリーの『one love』が流れていた。

 

 


 

 

  つづく  (このお話は虚構です。)

 

 

 こちらの一言リーディングからメルマガ登録出来ます。毎日のテーマについてお届けします。こちらから☆



 

 

33333を見た後にマリア様にまつわる物をあまりに見るので、

3333で始めたセッションについて ヒントカード

 

*絵だけのページ作りました→ こちらのページ☆

■セッションのご案内
★あなた自身のハイヤーセルフから送られる絵手紙。
それが、『絵手紙を君に』というセッション。
それは私を通して綴られる、絵と文章の自動書記であります。
そこには、普段のあなたが知り得ない、本当のあなたの想いや、
どうしたら、あなたが自分の人生の舵取りをうまく出来るのかについてのアドバイスが書かれています。
あなたが自分自身の人生を楽しみに生きられます様に。

詳しくはこちらから★

☆SkypeやLINEを使ったセッション始めました。

平日のAM10時30分から、PM15時までの間の1時間で、

ご希望のテーマに沿ってチャネリングで降ろしたメッセージで、

新たな視点やアドバイスを提案致します。

*1時間5000縁です。お申し込みはコチラです☆

(テキストエリアに、相談内容と、スカイプかライン、いずれかのアドレスをお願い致します。フェイスブっクの

メッセンジャーでも可能です。)

↓応援クリック頂けたら嬉しいです。
 

人気ブログランキング

Megumi Shimanuki

お友達になっていただけると、集合意識にチャネリングして導き出した、

↓↓一週間のアドバイスや、お得な情報が送られて来ます。是非、宜しくお願い致します。

友だち追加

(追加出来ない場合は、@eft7728y)