あの【陰のあるイケメン剣士】は誰?ー庶民の「涙と汗」の理由を描いた時代劇の傑作「六龍が飛ぶ」 | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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皆様、こんにちは。

 

 本日はやっとこさ最新作の最終校正が終わりました。

 

 昨日もお伝えしたように、画面でできるだけ校正したつもりなのに、印刷した状態で

 

 見直したら、かなり見つけました、、、

 

 まあ、「あ」が「こ」の程度ではあるんですが、それでも予想外に多かったので、少しショックでした。

 

 今度は既に完成稿として保存した状態の作品をチェック表と照らし合わせつつ、その部分を直します。

 

 それで本当に完成、私は「決定稿」と読んでいます。

 

 そういうわけで、昨日は漸く韓流時代劇「六龍が飛ぶ」を観ることができました。

 

 現在は10巻です。

 

 この間は李成桂イソンゲを演じるベテラン俳優チョン・ホジンさんをご紹介したので、

 

 今日は若手に焦点を当ててみたいと思います。

 

 このドラマで初めて知った俳優さんたちも多く、その中でもやはり鮮烈なのは

 

 「六龍」の一人であろうタンセ役の俳優さんです。

 

 ピョン・ヨハンさん。ちょっと韓国風というよりは外国風のお名前が印象的です。

 

 くっきりとした目鼻立ち、かなりのイケメンですね。

 

 

 

 少し陰のある道化役者兼剣士という役を見事に演じています。

 

 タンセは李芳遠イバンウォンの好きな女の子プニのお兄さんです。

 

 タンセとプニのお母さんは高麗のコンビン王の王妃魯国公主のお付き侍女でした。

 

 しかし、公主を殺害した罪で、咎人として追われているらしいのです。

 

 この辺り、いずれ後半で詳細が明かされるのだとは思いますが、、、

 

 幼い兄妹だけで苦労した二人でしたが、タンセはほのかな恋情を抱くヨニという少女

 

 が権力者の手下に乱暴されるのを阻止できず、ヨニは

 

 ーあなたの顔も見たくない。

 

 と、彼の前から去りました。

 

 好きな娘を守れなかった自分を責め、プニの前からもいなくなったタンセ。

 

 そんな幸薄い兄妹が刻を経て再会します。

 

 プニもヨニもチョン・ドジョン率いる秘密政治組織の一員となっていました。

 

 彼らは腐敗した高麗を倒し、イソンゲを王に頂く新王朝を建てようとしているのですね。

 

 昨日は、プニとタンセの再会シーンでした。

 

 涙なしには見られませんでした、、、

 

 姿を消している間、タンセは凄腕の剣士になっていました。

 

 高麗随一の剣豪と謳われるキル・テミと互角に戦えるほどの腕を持っています。

 

 ホン・インバンが放った刺客に襲われそうになったチョン・ドジョンを

 

 救った功績により、タンセはイソンゲにも認められ、晴れて名前を与えられ

 

 チョン・ドジョンの護衛武士イバンジになれたのです。

 

 また、タンセは妹と再会する直前に想い人ヨニとも再会を果たしていました。

 

 ーお互いにもう昔のことを忘れましょう。

 

 ヨニから告げられた言葉にショックを受けるタンセ。

 

 この科白には、タンセの過去の罪も許すと共に、かつて自分たちが好き合っていたことも

 

 忘れよう、これからは他人として生きようという意味ではないかと思われます。

 

 悪いことだけでなく、良い想い出も忘れようということなのですね。

 

 このドラマを観ていると、本当に哀しいものだなと思います。

 

 何が哀しいかといえば、結局、腐敗した政治の犠牲になるのは弱き民だということです。

 

 このドラマは何もイソンゲとイバンウォンの活躍だけを描いた「開国の英雄譚」ではありません。

 

 「六龍」というのは、恐らく太宗(イバンウォン)、イソンゲ(太祖)、タンセ、プニ、ヨニ、ムヒョル

 

 ではないかと思われます、、、違っているかもしれません。

 

 この中の太宗と太祖は当たり前ですが、貴族です。

 

 しかし、残りの四人は皆、庶民なのです。

 

 特にタンセとプニ、ムヒョルは貧しい階層の出身でした。

 

 ヨニもまた少女時代に大人の男たちによって辱められるという哀しい過去を持っています。

 

 このドラマの良いところは、「開国の英雄」はけして身分の高い人たちだけではなかった

 

 というところだと思います。

 

 タンセ、プニ、ヨニ、ムヒョル、それぞれが壮絶な過去と生い立ちを持ち、

 

 誰もが幸せに安心して暮らせる新しい国作りを目指しています。

 

 ドラマの最初の方で、「年貢が八割」と聞いて驚愕した憶えがあります。

 

 高麗末期は、どうやら年貢は一律ではなく、土地によって違ってはいたらしいのですが、、、

 

 何と最高は収穫高の「八割」!

 

 それで貴族たちは都合が悪ければ、「九割」にしようと言うのですが、信じられない。

 

 中には都堂トダンー高麗の最高政治機関で

 

 ー九割は無茶です。何故、八割を最高限度にしているかというと、八割が民が生きてゆける

 

 額だからです。

 

 いやいや、八割でも生きてはゆけないですよ。

 

 その年の収穫高を100%としたら、80%を持っていかれて、残りの20%で暮らせって?

 

 冗談は寝てから言って下さいと言いたい。

 

 ましてや、90%も取られたら、そりゃもう「死ね」と言われているようなもの。

 

 自分たちが贅沢をしたいとい理由だけで、簡単に「年貢を九割にしよう」と言う

 

 貴族。それが当たり前だったのが高麗末期でした。

 

 そんな王朝なら、倒れても仕方ないと思います。

 

 先ほど、トダンで

 

 ー九割では民が生きてゆけない。

 

 と発言した人に対して、ある貴族はこんなことを言いました。

 

 ー大丈夫です、民はどんなときも根絶やしにはなりません。歴史を振り返っても、

 

 王朝は幾つも滅びてきましたが、民衆が滅びたという話は聞きません。

 

 確かに一理はある理由ですが、、、

 

 そんなの正当な理由じゃありません。

 

 とにかく、私はこの「八割が当たり前」という法律がまかり通っていたということが

 

 かなりの衝撃でした。

 

 そして、タンセやプニ、ヨニはそんな時代を生きていたのですね。

 

 彼らがチョン・ドジョン率いる組織の一員になったのも頷けます。

 

 もっとも、タンセはプニとヨニに組織から抜けるように説得したものの、

 

 彼女らが納得しなかったので、彼女たちを守るために組織に入ったのですが。。

 

 タンセは昔はチョン・ドジンの思想に賛同していたのですが、

 

 今は「理想論にすぎない、騙された」と否定的です。

 

 ちょっと、話があちこちしてしまいました。

 

 以前にも言ったと思いますが、時代物はやはり「庶民」を描くことが大切だと思います。

 

 キレイな服を着て優雅に暮らす貴族や王族だけではなく、

 

 その裏では血と汗の涙を流した庶民を描き、

 

 涙の意味を探ることがとても大切だと思います。

 

 このドラマは、そういう意味でもポイントが高いのではないでしょうか。

 

 あと、「年代を問わないトランプゲーム」といえば、やはり

 

 ばば抜きでしょうかー笑