挙式直前、別れた彼女が選んだのは元彼の兄だった-。運命の再会そして、、、小説 冬の白いバラ 感想 | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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一瞬一瞬、1日1日を大切に精一杯生きることを心がけています。
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12月はなかなか時間が取れなくて、読書がはかどらなかった。

1ヶ月に三冊読破を目標にしてきたラビ村だが、ここに来て目標はならずかと思っていたら、後半になってサクサクと読めて三冊どころか、ギリギリで四冊めも読了。

、、、ではあるのだが、四冊目の感想がかなり辛口になってしまった。

普段、あまり辛口なレビューは書かないように心がけているのに、作者の方には申し訳ないと思いつつも、商業誌の感想なので、言葉を飾らず感想を書かせて貰った。

令和元年の読書記録を締めくくる感想文、もうちょっと良い感想を書けれが良かったかな~。

でも、面白かったのは面白かったです。

ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日 : 2019-11-22
まず最初に言いたいのが
-済みません、正直な感想を言っても良いですか?
です。

それくらい、読後感が良くない-というより、読んでいてもしっくりとこないお話でした。
面白い内容ではあると思います。
優しい夫に死別し、幼い娘を抱えて若く美しい未亡人がたった一人、マレーシアからイギリスへと帰国するシーンから物語りは始まります。
本のあらすじ紹介には、ヒロイン・ジュディの娘は元彼の子であり、ジュディは元彼ロパートと別れた後、彼の兄のマイケルと結婚したと記されているため、読者は幼いエマが実はロバートの姪ではなく娘なのだと暗黙の中に理解しつつ物語りを読むことになります。
折角掴んだマイケルとの穏やかな幸せを失い、イギリスにもどるを余儀なくされたジュディの前に現れたロパート。彼は他の女性と婚約中で、まもなく挙式を控えていました。
昔、結婚を目前にしながら別れたカップルの再会、しかも両方ともが別の人と結婚、婚約しているにも拘わらず、二人の間には娘までいて-。
かなり複雑でスリリングな設定ですから、読者は一体、この二人の関係が運命の再会によって、どうなるのかと期待しつつ読み進めます。
だから、面白くて興味をもっては読めるのだけど、頂けないと思ったのはまずヒロインの性格。とにかくワガママ。
元彼と婚約破棄した理由も、彼の仕事や仕事上での責任者であるという立場を少しも彼女が理解しようとしなかったから。
普通、結婚しようかという大人の女性がここまで無理解だというのも信じられません。
一方、ロバートの方はもう少し常識のある人なのか思いきや、こちらも昔の恋人と再会するや、現在の婚約者を「好きでもない、愛してもいない」とあっさり切り捨てジュディと寄りを戻すという信じられない身勝手さ。

私、今まで読んだ物語の中にも首を傾げたくなるような身勝手なキャラはいたとは思うんですが、ここまでエゴ丸出しカップルには出逢ったことがありません。
本当に申し訳ないのですが、主役の二人の行動にキャラにもまったく共感できず、むしろあまりの自己中心的なふるまいにイライラとしてしまいました。
最初はマイケルとロバート兄弟の母ルーシー、つまりジュティのお姑さんって、冷たい嫌な人だなと思ったんですが、主役の二人の無茶ぶりに比べたら、まだマシかもしれませんね。

そんな中で、主役二人の娘である5歳のエマちゃんの天真爛漫さには救われます。
ただ、現実にこんな両親に育てられたら、この子も将来は、、、なんて架空の話なのに思わず考えてしまいました。
あとは良心的な家政婦のミセス・ハドソンの存在にもホッとします。
また、物語りの前半、ジュディと良いムードになったロマンスグレーのフランシス(ロバートの現在の婚約者パメラの父)の存在がいつしか薄くなって、結局消えていたのも何故なのか、不思議です。
もうちょっとフランシスの出番があると思っていました。
それにしても、マイケルを失ってイギリスに戻ってきたとたん、元彼の婚約者のお父さんと良い雰囲気になるヒロインって、節操がないのかな、、、
面白くは読めましたが、何かモヤモヤが残ります。