お父さん
僕はお父さんの
隠し子だけど

そんなの一度も
意識したことないよ

お父さんと過ごした数ヶ月
僕にとっては宝物だよ

一緒にキャッチボールしたこと
プラモデル買ってくれたこと
ドライブに連れてってくれたこと

僕が初めて
心許せると感じたのは
お父さんだったよ

戸籍上ではわからないけど
あなたは間違いなく
僕のお父さんだよ

お父さん
僕ね
妻よりも
好きな女性(ひと)が
できちゃったんだ

その人もね
お父さんと同じようにね
僕のこと
○○くんって
呼んでくれるんだよ

その人もね
僕のこと好きで
いてくれるんだけどね
結婚してて
家族を大切にしてるんだよ

お父さんはね
僕のことが可愛くて
一緒に暮らしたいって
言ってくれてたみたいだね

お母さんから聞いたんだ
でもお父さんにも家族があるからって
うちらみたいに
同じ辛い思いさせちゃいけないって
お母さんに言われてね

僕も本当に大変な思いしていたから
納得しちゃったんだ

でもね
本当は一緒に暮らしたかったよ

最近まで
そんなこと
感じたことなかったけど

僕の好きな人
Mがその事に
気づかせてくれたんだよ

お母さんに言われた
お父さんの家族に
辛い思いさせちゃいけないって
言われてね

僕は一緒に暮らしたい思い
閉じ込めてたんだね

Mがね
思い出させてくれたんだよ

Mもね
こんな僕のこと
可愛いって
言ってくれるんだ

めちゃくちゃ嬉しかったよ

でもどうして
僕の心許せる人は
大切な家族がいるんだろうね

Mのこともね
お父さんと同じくらい
心許せる人なんだ

家族思いでね
とてもいい娘なんだよ

本当は一緒に暮らしたいんだけど

Mのことも
Mの家族のことも
辛い思いさせちゃいけないから

でもそんな中でもね
僕のためにできるだけ
時間を作ってくれるんだ

僕に愛を教えてくれる
大切な人なんだよ

お父さん
僕ね
あの時と同じようにね
耐えてるよ

僕偉いよね
あのときの僕は
10歳に満たなかったからね

僕がんばったでしょ
ねぇお父さん

お父さんが逝くとき
僕はお線香の1本も
あげてあげられないんだよね

仕方がないよね

でも僕も逝ったら
その時は誉めてね

その時は
お母さんと一緒に
いるのかな?

その前に
僕が生きてるうちに
僕とMのこと
応援してくれるかな?

僕の最後の
お願いだからね

願い叶えてくれるかな?





世の婚外恋愛中の女性達に送る
ひとりの時に聴いてね



またね