






依頼人(こむぎん 20代 札幌市在住)「通勤で南北線を使っているが、なぜ自衛隊前行きが存在するのか?というのがとても疑問」依頼者の疑問は南北線。南方面の終点、真駒内駅まで行かずに、ひとつ手前の自衛隊前駅が終点となる電車があるのが不思議だという。
早速、調査隊は自衛隊前駅に向かった。駅番号N15番の自衛隊前駅は、その名の通り陸上自衛隊駐屯地の目の前にあり相対式のホームにシェルターが設置されている駅だ。
「一番ホームの電車は当駅より回送車となります。乗車できませんのでご注意ください」ホームで待っていると自衛隊前行きの電車が到着。次の真駒内駅まで行きたい人は、一度電車を降りて次の電車を待たなければならない。
乗客を降ろした車両は、そのまま真駒内方面に走り去ってしまう。どういうことなのか?我々も真駒内方面に向かって歩いてみることに。
自衛隊前駅から続く線路は二手に分かれておりどこかに続いている。実際に車両をみても真駒内行きの電車は真っすぐ進んでいるのに対し、自衛隊前行きの電車はわずかに左側に曲がって進んでいる。一方は真駒内駅へ続く線路。ではもう一方は、どこに行くのか!?
さらに衛星写真を見てみると自衛隊前駅から線路は二手に分かれており、その先には、真っ白で大きな建物が!?この建物はいったい!?現場に行ってみると・・・この白い建物の正体は、地下鉄の車両を格納しておくための車両基地だったのだ。どういうことなのか?こちらで働く牧野さんに話を聞いた。
札幌市交通局 真駒内検修係 牧野海斗さん
「なぜ自衛隊前行きの電車がある?」「自衛隊前駅で営業終了後、車両基地に帰るためです」
自衛隊前行きの電車の正体は営業を終了し、そのまま車両基地に格納する車両だった。どの様に車両基地まで移動しているのか?特別に許可をもらい撮影することができた。
自衛隊前駅を出発した車両は、すぐに左側に曲がり真駒内行きとは別の線路を進んでいく。するとその先の線路は3つに分岐し、さらに3つに分かれる。あとはホームの奥まで進めば車両の格納が完了する。
札幌市交通局 真駒内検修係 牧野海斗さん
「朝ラッシュの時間帯では、車両と車両の運行間隔が短く、車両を多く導入している。朝ラッシュが終わった電車は、車両基地に戻り、車両の検査や清掃を行っている」
麻生駅の時刻表を見てみると、自衛隊前行きの電車は平日の午前8時台に1本、9時台に4本。朝のラッシュ後、電車の本数を減らしているのだという。ではなぜ真駒内駅ではなく、一つ手前の自衛隊前駅に車両基地を作ったのか?
札幌市交通局 真駒内検修係 牧野海斗さん
「明確な理由は分からないが、当時北24条駅から真駒内駅の線路区間で車両基地を建てる広い場所が、現在の自衛隊前駅にあったからではないかと思う」