![金高騰で「都市鉱山」ゴールドラッシュ](https://stat.ameba.jp/user_images/20240625/00/megomegoco/d8/8c/j/o0696069615455611129.jpg?caw=800)
![「スマホから純金」廃棄物が金の延べ棒](https://stat.ameba.jp/user_images/20240625/00/megomegoco/b1/c2/j/o0683102415455611128.jpg?caw=800)
金といえば、金鉱山で採掘されるものだった。現在は国内の金鉱山は閉山し、日本で稼働しているのは菱刈(ひしかり)鉱山(鹿児島県)などごくわずか。代わって注目されているのが、携帯電話やパソコン、家電などに使われている金を取り出し、リサイクルする方法だ。希少金属を含む廃棄家電や精密機器は「都市鉱山」と呼ばれ、注目を集めている。
日本は資源のない国といわれるが、国内都市鉱山の金埋蔵量は約6800トン。これは世界の金推定埋蔵量4.2万トンの約16%に匹敵。2020年の東京五輪・パラリンピック大会で授与される5千個以上のメダルは、大会史上初めて全てが都市鉱山から作られることになり話題となった。
金は金属の中で最も錆びにくく、変質しにくい。細く薄く延ばすことができ、電気も通しやすいため、精密工業製品には不可欠だ。精密機器が大量に破棄される首都圏こそ、日本最大の金の産地といえる。
田中貴金属工業の精製工場は、首都圏から約1時間の場所にある。金の原料となるのは、プリント基板やICチップなどの精密機器、携帯電話やパソコンを破断・焼成した固形物など。
「この工場では金や銀を数十トン再生しています」(田中貴金属工場長の奥田晃彦さん)数十トン!まさに“宝の山”と呼ぶにふさわしい量。
AERA dot.より写真と記事を抜粋