



かつて北の郭には、武徳殿と無料休憩所の両施設がありました。武徳殿は、柔剣道の練習場として明治末期に建設されたものです。
建築当初、武徳殿は寅武場(えんぶじょう)と呼ばれ、1997年(平成9年)に弘前市が行った発掘調査では建物の前に門があったことがわかっています。無料休憩所は、太平洋戦争中の1942年(昭和17年)に修練道場として建設され、1960年代に一般開放となります。
時代は平成へと変わり、両施設は老朽化により酷く傷んでいました。そのため、1998年(平成10年)、弘前市は文化庁と協議の上、北の郭整備事業に乗り出します。
2003年(平成15年)改修された武徳殿は土産物店や喫茶店、休憩スペースを備えた武徳殿休憩所として開館しました。かつて無料休憩所のあった場所は和風庭園へと姿を変えています。
武徳殿休憩所のある北の郭では藩政時代の名残である籾蔵跡、子の櫓跡、館神跡が整備され今に伝わっています。
